SCSIDNIKUFESIN

25 Jul, 2013

▼最近の収穫、13~16日までバーゲンだったサウンドベイ金山にて、JUDAS PRIEST「SIN AFTER SIN」から「TURBO」までのスタジオアルバム全部(非リマスターに再買い替え)、CHET ATKINS「PICKIN' MY WAY / IN HOLLYWOOD / ALONE」、VINNIE MOORE「MIND'S EYE」、FORBIDDEN「LIVE AT THE DYNAMO」、GIUFFRIA「GIUFFRIA」(たぶん激レアなオリジナルプレス!)、FM「INDISCREET」、BAD CITY「WELCOME TO THE WASTELAND」、RECKLESS LOVE「RECKLESS LOVE」、以上すべて500円(→200円OFF)棚より。同じくサウンドベイ上前津にてSPYRO GYRA「SPYRO GYRA」「CITY KIDS」。その後けっこう経って今池WILD HONEYでDAVE WECKL BAND「SYNERGY」、またサウンドベイ上前津でPASQUALSE MINIERI / GIORGIO VIVALDI「CARNASCIALIA」。

▼バンドのFacebookページでもお知らせしましたが、私がクドクドとやっているDOIMOIは、このほどメンバーが仕事で1年間海外に滞在せねばならなくなり、その間ライブができない状況になります。そのブランク前ラストとなるライブを、先週土曜に渋谷club asiaにてやらせてもらってきました。雑誌「GrindHouse」主催の企画で共演がUZUMAKI(旧・宇頭巻)、MINOR LEAGUE、T.C.L(ex.MAD CAPSULE MARKETS, GERONIMO他)という震える内容。さっきまで自分らが立ってたのと同じ場所でやってるとは思えない、パイセンがたのゴリゴリなステージにひえーっとなりつつ、温かい言葉もいただいてなんとか前向きに生還。セットリストは [ 1.オリンピック / 2.誓い / 3.円群 / 4.クォーテーション / 5.静かな庭 / 6.疑わしい愛,あるいは多幸症 / 7.1535 / 8.遺跡 ] てな具合でした。

▼前回予告した「卓自炊」の件、職場近くにスーパーがある人は、お椀と箸とナイフを席に常備しておいて、添加物の漬物みたいな弁当やカップ麺を買ってくる代わりにトマトとゆであげうどんと豆腐とアボカドでも買ってくるがいい、そういう話でした(面倒になったのでいろいろ割愛)。そしてできるだけ多くの人がやってくれないと、レジで会計にあたるおばちゃん達の心中が気になってしょうがないので皆さんお願いします。

本日のレビュー:PASQUALE MINIERI / GIORGIO VIVALDI「CARNASCIALIA」

バーゲンの買い物もたまってますが、結局最新の収穫物から。いい時期のプログレだからといって無闇に買い集めるのはヤメようと決めてから久しいですが、参加メンツにデメトリオ・ストラトス(AREA)の名前を発見して試聴→購入。デメトリオに関してはヴォーカルソロ作品、インプロライブ録音などを集めた5枚組BOXを所有するくらいの信者ですので。

このアルバムはCANZONIERE DEL LAZIOというイタリアンプログレ/ジャズロックのグループのメンバーが中心となったプロジェクトが1枚だけ作ったというものだそうで、他にもPFMで有名なマウロ・パガーニなんかが参加してます。79年リリース(録音は78年)てことでデメトリオの音源としては最晩年。

内容は、各種のアコースティック楽器を主体とした、アブストラクト・多国籍(環地中海)・グループアンサンブル作品といった趣き。前衛っぽいところも突いてくるが決してハミ出したがりな様子とも違い、古楽風のプリミティブさを嫌味なく描く。試聴したときの大雑把な印象は「イタリアンプログレの叡智が束になって現代音楽に挑戦」てなところでしたが、コンテンポラリーとトラッドを必然でつなぐ感じ、実験や遊びの音楽ではなく何かに対する畏敬がある感じは、同時期のエグベルト・ジスモンチのECM作品あたりと非常によく通じるようにも思います。デメトリオのヴォイスパフォーマンスも、AREAでのラディカルな印象とは違って叙景的な役回りに。

アンサンブルにしろ個々のネタにしろ、あんまり「こういう切り口って流行ったよね~当時」という古臭さを発せず、今の人がやったとしても全然今のものとして受け入れられそうな感じ。これは母体のCANZONIERE DEL LAZIOのほうも気になってしまいます。と同時にディープなプログレとかあまり興味ないという人にもおすすめ。

11 Jul, 2013

▼最近の収穫、楽-YA塩釜口店にてCIRCUS LUPUS「SOLID BRASS」、JANIS IAN「BETWEEN THE LINES」、STEWART & GASKIN「UP FROM THE DARK」、大須K-HOUSEにてSTEWART HAMM「THE URGE」、サウンドベイ上前津にてSTEPS AHEAD「MODERN TIMES」。
▼ひさびさにソロでライブやります。事のなりゆきは省略しますが(これ便利なのでこれから使っていきたい。大抵のことはこれで充分)、小鳥美術館のお二人にバックバンドとして手伝ってもらうというレア編成のioueee+小鳥美術館オーケストラです。
8/24 (Sat.) 覚王山 LARDER
open/start 18:00/19:00
ioueee+小鳥美術館オーケストラ
チャージは投げ銭制、先着40名様(お店まで要事前予約→Facebook / Email
▼最近の飲食記録。酷暑ゆえか沖縄料理屋を渡り歩いてます。まず得三のお隣の麺屋 玉ぐすく。3週間のうちに2度行ってます。王道のソーキそばは肉もダシもおいしく中太麺で食べ応えもあり、健康的さとパンチを兼ね備えたタコスまぜそばが個人的に大ヒット。ランチタイムに無料でついてくるライスを投入してタコライスで〆れば大満腹。追い飯ありでもけっこう濃い味なので、同席者とシェアする向きは、ソーキそばや塩ラーメンと1個ずつのオーダーをおすすめします。
▼御器所と桜山の中間くらいにあるちゅらやーは、物産販売スペースと定食屋が合体したような店舗。定食を頼むと数種類の副菜がわらわらついてきて、非常にお得感あります。味もたぶん本格的。ちゃんと手作りでおいしい。
▼新栄から飯田街道を吹上方面に進んですぐにある美ら風、こちらは飲み屋。ひと皿がさほど高すぎず(もうちょっと盛ってほしいと思ったものもある)、沖縄食材の定番どころから創作料理まで、変わったものがいろいろ試せます。個室の座敷が充実してて子連れでも安心。
▼7日日曜はKDハポンでトゥラリカ / 吉田ヨウヘイgroup / rika siakaiを見てきました。rika siakaiは相変わらず、称賛すべきポイントを心の中で挙げ続けながら見てしまう。そこのここがこういうふうにスゴイとか、全部分かってやってんのだろうか?と不思議に思うくらい細部までいろいろあって、かつ曲間ではまるでそんな様子もない普通の人なわけですが、レコーディングに立ち会った感じだとやはりある程度の意志のもとでジャッジ&コントロールしてるようで、改めてこわいなーと思う次第。
向こう2年ほど活動休止するとのことですが、現在しっかりした音源を作っておられます。エンジニア(と疑似レスリースピーカーの回転速度担当)としてワタシも加担させてもらってます。お楽しみに。
吉田ヨウヘイgroupはMVやトゥラリカのタクミ君によるインタビューを見てかなり楽しみにしてました。余談ですがこうやって、まだその土地に馴染みがないアーティストを呼ぶときに企画主が自主インタビューするというアイディア、非常によいですね。その中にあった「2000年代以降のジャズに最も影響を受けている」というくだりで興味度倍増でした。
楽曲の骨格自体にはいわゆるジャズ的語彙そのものはあまり、というかほぼ入ってなくて、フォークロックを最近の若者の身なりに着せかえたような優しくわかりやすいポップスの線。オーソドックスな形でやってもじゅうぶん魅力的と思われるそれを、最大4管になる大所帯でアレンジしているわけですが、その切り口の新鮮さ、新鮮な切り口を連れてくるフットワークの部分に、現代ジャズのスピーチ力が活きていた気がします。歌や曲が面白く躍動するリズムがたくさんありました。
トゥラリカは既にけっこうな回数見ているだけあって、ブレがあってもそれを楽しむくらいのジットリいやらしい目線で臨むようになってます。そしたら今回はどこでも見たことがない極厚銅のスネアが鎮座していて演奏前に面食らう。
最近のレパートリーは、互いに関係ない時間軸にあるかのようなレイヤーがたまにバシッと揃う展開の奇跡感がとりわけ耳を引きますが、個々にバラしたときのフレージングの必然美も改めて認識。なんべんも言いますが特にベース、タイム感や音色の立ち上がりも含めて大西君は鬼。あと管楽器満載の吉田ヨウヘイgroupと続きで見たせいか、タクミ君の声は伸び方・消え方・抑揚がサックスみたいだと思ったのが発見でした。歌心をドラムに落とし込む泉君にはいつも共感してます。
ひさびさの旧曲まで含めたかなりたっぷりなセットでしたが、いつもの如く「きれいにまとまりました、はい満腹~」という完結感はなく。何かまだ企んでて違うことやるんだろうなと思わされつつまた次回。この姿は見習いたい。
▼長くなったので「卓自炊」の話題はまた次の更新で。覚え書き:玉ねぎとニンジンのレンチン酢漬け冷やしうどん・ダシぽん酢がけ&冷奴添え はうまい。
FISHBONE - Give A Monkey A Brain...

本日のレビュー:FISHBONE「GIVE A MONKEY A BRAIN...」

レッチリを中心に巻き起こった80年代ミクスチャーブームで脚光を浴びたFISHBONEの93年作です。リリースはCOLUMBIA。全カタログはチェックしてないですが、ファンクやスカを足場にしていた彼らがいきなりゴリゴリメタルリフを導入した問題作。同じく黒人ミクスチャーバンドのLIVING COLOURも、同年リリースの「STAIN」で恐ろしくキレキレなメタルファンクを大成していましたが、それと比べるとこちらは感覚がマイク・パットン寄りな印象。メタル(といっても「ブラックアルバム」~PANTERA以降)の威圧感や仰々しさをひたすら部分拡大して、コラージュのメインパーツとして配していく感じがちょうどMR. BUNGLEっぽい。それも曲単位でガラッとやることを変えて、クリーンカッティングをチョリチョリ刻みまくる旧来路線の100%ファンク曲やブラス+後ノリのスカ曲も、混じりあうことなく二世帯住宅状態で同居。よってINFECTIOUS GROOVESを遠心分離してしまったような趣きもあり。
ある程度深い造詣がなきゃできないレベルだけど、どこまでメタルに愛があるのかな~と疑問にも思いつつ、90年代に流行ったヘヴィネス表現の中でもかなりかっこいい部類のことを瞬間最大風速的にやってのけるという、メタラーにはなんとも付き合い方の難しい作品です。いや、かっこよければそれでいいんですけどね。

3 Jul, 2013

▼最近の収穫、今池P-CAN FUDGEの特設フロア315円セールでSTEVIE WONDER「MUSIC OF MY MIND」、STEVIE RAY VAUGHAN「TEXAS FLOOD」、KENNY LOGGINS「NIGHTWATCH」。
▼仕事(※ウェブ制作)中に調べて分かった自分的便利ネタのメモ、及び「同じ境遇になった人間いねーのかよ」と思いながら同じようなキーワードで検索エンジンをしばくことになるかもしれない誰かのためのメモとして、tumblrはじめてみました、こちら。仕事以外のネタに広がっていく可能性もありますが、とりあえず関係あるかなーと思った方だけ、適宜お役立てください。
CLUTCH - Transnational Speedway League...

本日のレビュー:CLUTCH「TRANSNATIONAL SPEEDWAY LEAGUE: ANTHEMS, ANECDOTES AND UNDENIABLE TRUTHS」

オルタナブームのさなかにデビューし、今のところストーナー畑で落ち着いているCLUTCHの1st。93年EASTWESTリリースで、裏ジャケや中ジャケの感じは初期COLLECTIVE SOULとかそのへんの雰囲気に非常に近い「メジャー資本オルタナ」テイストで充満しております。同様に内容も、アーシーなグルーヴやらレトロック的フレーズがまだあまりフィーチャーされておらず、とはいえその下地はしっかり感じさせる、めちゃくちゃいい塩梅のヘヴィグランジ。堂に入ったヴォーカルは既に健在で、このバンドはそれだけで安心して聴けるというもの。サウンドプロダクションも非常にソリッドで枯れ感があり、RAGE AGAINST THE MACHINEの1stに及びはしないものの同系統。
THE JESUS LIZARD、ALICE IN CHAINS、HELMET、C.O.C.(スローダウン後)、SKIN YARD、GRUNTRUCK、STOMPBOXなどなどが好きならかなりおすすめです。影響源たるグランジバンド達のカラーがモロに出てはいるがその後の進化も匂わせる器のデカさがあるデビュー作、という点では、音楽性こそ違えど初期SHIHADなんかにも通じるかも知れません。

25 Jun, 2013

▼あと3ヶ月で2歳のムスメがonちゃんを正確に発音するようになりました。よしよし。
▼最近の収穫、ブックオフ大曽根でMONTROSE「PAPER MONEY」、THE BLUE NILE「HATS」、JULEE CRUISE「THE VOICE OF LOVE」、3点合計1000円。同じくブックオフ熱田でART PORTER「UNDERCOVER」、ALABAMA「MOUNTAIN MUSIC」、ともに500円。
以下、番外小レビュー。ジュリー・クルーズさんは、「ツイン・ピークス」の"Falling"などを歌ってた人で、93年リリースのこれはデイヴィッド・リンチが全曲作詞、アンジェロ・バダラメンティが全曲作曲という完全TPタッグ支配下の1枚でした。調べてみれば「ブルー・ベルベット」の頃からご両名と関わりがあったそうで。内容的にも「ツイン・ピークス」の劇中で聴いたような雰囲気をアルバム1枚にのばしたような作風。時代の潮流のごく狭いワンポイントで産み落とされて、後にも先にも似たようなものの需要がない音楽ってのには大変関心が湧きます。
▼ブラウザはChromeに乗り換えてたのでIEが9になっても10になってもシカトしてたんですが、10を入れて使ってみたら意外とあちこち良くなってたのが最近の小さなセンセーション。結局Chromeが遂げた洗練にすり寄っただけなような気もしつつ、Windowsでウェブの仕事してる人にはおすすめです。
BLUE NILE - Hats

本日のレビュー:THE BLUE NILE「HATS」

80年代の音源をYoutubeで漁っていたときに関連動画で見かけたか何かで、名前とジャケが頭に残ったバンド。その後このアルバムが豪華コレクターズ・エディションとして最近リイシューされたことも知り、じゃ名盤なのかもと、運良く安値で見かけて買ってみた品です。
が調べると随分ディープな人達とのこと。といっても「寡作で有名なグラスゴーのカルト・ユニット」という以上の情報はないのですが。内容的にも、これはと思うところがあったのでわざわざ取り上げている次第。2ndとなるこちら、非常に雑に区分けするなら「アブストラクト・チルアウト・アダルトポップス」といった塩梅でしょうか。アダルトの部分は、リリースされた89年の世相を普通に反映して、肩パッド厚めなシンセや打ち込みドラムがその感じを醸し出しています。ただし音数はまるで多くないのがポイント。エイティーズの象徴「オーケストラヒット」(※定番のシンセの音色)もやたら遠い感じで控えめに鳴る。
そしてアブストラクト&チルアウトの度合いが尋常でない。イーノが一大実験を行ったU2の「ZOOROPA」を3・4年戻して(そのまんまですが)、昏睡寸前のテンションまで落としたような、とにかくファ~っとした時間/空間感覚。尖りの少ない音色を上手く選んだシンセの絨毯が常にうすーく広がって、詳しくないですがSIGUR ROSをAOR化したみたいな風情もある気がします。あるいはエレポップ化したRED HOUSE PAINTERSか。美麗で柔らかいコード感を終始多用してエレガントを装うものの、あまりにディープすぎて、2~3周しちゃってる部類のノルウェーブラック・ラディカルアート系一派の作り笑いにも通じるような。
この内容にこのタイトルとこのジャケをつけてきたってのは、リアルタイムにいながらにして「80年代的なものの異質感」をこの人達は既に対象化してしまっていたのかなとも思います。そういう意味では「古くないし、今作られた新作だったとしてもおかしくない」という形容も変なかたちであてはまる、そのように作り込まれた作品。日常聴きには重いが大変印象的です。

20 Jun, 2013

▼最近の収穫、アマゾンからFELIX CAVALIERE「DESTINY」(ex.THE RASCALS、バズ・フェイトン参加)、ヤフオクでBUZZ FEITEN & THE NEW FULL MOON「FULL MOON SECOND」、今池P-CAN FUDGEにてTERENCE BOYLAN「TERENCE BOYLAN」、ZZ TOP「DEGÜELLO」。今はWOUNDED BIRDを心底応援してます。オフィシャルサイトのローファイ具合からも良心のほどが窺える。儲からないよね。応援してます。
NEW FULL MOONは唯一入手可能なオリジナルがDREAMSVILLEからの日本盤のみなので、それを購入。国内盤CDに日本語の事務的クレジットが入っているのが嫌な理由は「オリジナルデザインの風情を台無しにするから」がひとつであり、もともと日本盤しか存在しなければ、そういう表記があっても渋々OKというように自分内法整備をしてます。がしかしやはり好ましいものではないので、国内のレーベルさんはレンタル禁止いついつまでとか、柔らかい布云々とかのあれを、全部オビとブックレット内面に追いやってくださいお願いします。
ちなみにcinema staffも最新作のパッケージで曲名・レーベル名以外のクレジット完全排斥に成功してて、ポニーキャニオンでそれをやってのけたパワーに音楽愛(音盤愛)を感じてならなかった次第。このスタイル主流になるといいのになー。
▼おすすめしたい外食先たまってます。以下まとめて。
▼名古屋に展開する喫茶チェーンの最大手といったらコメダですが、ごく小規模でぽつぽつと点在しているマイナーチェーンもあります。それぞれに特色があるので県外から来る人にはそちらをお勧めしたい。まずはべら珈琲。行ったのは栄店です。店内はぼちぼち手狭で非・分煙ながら落ち着ける感じ。名物のウインナーコーヒーが凄すぎる。多分誇張ですが印象的にはコンビニおにぎり1個分くらいあるのではという生クリームで、硬さ・甘さも愛好者が最も良しとする具合(※自宅調べ)。コーヒー本体もおいしいです(まだコーヒーを語る言葉に欠けるので大雑把)。たまたま万札しかなかったこともあり、初訪問でコーヒーチケット購入してしまった次第。
▼それぞれに雰囲気のいい数店舗のみで展開する支留比亜珈琲大須店桜山店(「桜山荘」という)に行きました。大須店ではアイスクリームがベースになっている的なことが書いてあったシェイクを注文。生クリームもしこたまついてきて、450円で1.5倍くらいの満足度。密度高めな座席配置につき嫌煙家にはつらい場合も多い。桜山荘こと桜山店は、異常に天井の高いロッジ風の建物で、眺めのいい庭園と広々した駐車場つき。サンドイッチは8枚切りくらいの食パン丸3枚に大量の具。ピクルス的な何かなのか、ちょっとのことで凄くおいしくなる何かが効いていて、頼んだ2種類とも超絶満足。コーヒーもクリア&苦めでおいしい。
▼地下街やら大須商店街やらに点在するコンパル、エビフライサンドが定番のおみやげとして知られてます。1階が駐車場で2階に店がある御器所店は、目の前がかなり幅広&植え込みつきの道路であることもあり、やたら広い店内とも相俟って居心地抜群。コーヒーは、ホットとアイスのオーダーを取られ間違えたのを指摘するとすぐに代わりが出てきたことから、ある程度ずつ作りおきしているっぽいことは分かりましたが、クリスタル・クリア~とはいかずとも筋の通った出来だったと思います。濃いコーヒーと氷入りグラスという様式で出てくるアイスコーヒーがおもしろ美味しいのでお試しを。
▼豆の小売その他、喫茶として以外にもいろいろやっているっぽい松屋コーヒー、大久手らくだ書店の正面にある千種店に行きました。縦長の店内は外から見た印象よりも広々。コーヒーはさすが専門店という透明感とともに酸味もやや立っていて、ぬるくならないうちに飲みきりたい感じ。モーニングのトーストは半カットだったので、ムスメに横取りされながらだと瞬殺で完食でしたが、朝からそんなに要らねえという向きにはちょうどよいかと。
▼最後だけ喫茶ではなく、夜は居酒屋と化すっぽい栄の割烹 みどりにランチで訪問。活きのいい刺身や爽やかな天ぷらのモリモリ定食がどれもこれも800円以内。男性・女性でご飯の量を考慮してくれるタイプなので、うかつに大盛りを頼むとかなり凄いことになります。注意。リアルレトロな内装(古いけどキレイ)のみならず、ゲンさんかサブちゃんか忘れたけどそんな愛称で呼ばれる給仕のおじさんやら、面倒見よくお茶をついでくれるおかみさんに元気そうな若いバイト女子と、劇中に紛れ込んだかのような雰囲気が何だか良かった。

5 Jun, 2013

▼最近の収穫、サウンドベイ金山でSTEPHEN BISHOP「BEST OF BISH」、MARC JOHNSON'S RIGHT BRAIN PATROL「MAGIC LABYRINTH」、COREY HART「COREY HART」、BOB DYLAN「NEW MORNING」、CHICAGO「19」、と今池WILD HONEYにてBOZ SCAGGS「OTHER ROADS」、DAVID SANBRN「HIDEAWAY」、大須K-HOUSEにてDARYL HALL & JOHN OATES「CHANGE OF SEASON」、BEN SIDRAN「OLD SONGS FOR THE NEW DEPRESSION」、栄スカイルのブックオフでGARY MOORE「STILL GOT THE BLUES」、大須グレイテスト・ヒッツでRING, CICADA「GOOD MORNING, MR. GOOD」、DAVID SANBORN「TAKING OFF」、ここまですべて500円以下。あとは新品で、1日に見に行ったライブ会場で小池喬「お風呂の栓」(シラオカ小池さんソロ)、アマゾンでGREGG ALLMAN「LAID BACK」、STEVE GROSSMAN「PERSPECTIVE」、JESSE COLIN YOUNG「MAKIN' IT REAL」、BUZZ FEITEN「BEYOND THE BOX - EXPAND YOUR BLUES/ROCK GUITAR SOLOING」(CDつき書籍)。なんだなんだなんだと。
▼80年代のオリビア・ニュートン・ジョンのライブ動画でのバズ・フェイトンの客演に脳髄握りつぶされたのが昨年10~11月。ようやく先日購入したLARSEN/FEITEN BANDが猛烈に良すぎて、バズ先生の参加作品を調べあげて片っ端から試聴するに及んだ(※先週末の休日に一念発起して29時までやった)結果、ここ数日は中古CD屋に行くと、というか率先して訪れては、最近あまり熱心に見ていなかった70年代ロックやSSW、ソウルの棚も目を皿にしてゆっくり見るようになりました。
バズ先生、仕事しすぎて、参加してるといっても1枚に1曲のみ、しかも認識できるのはソロだけとか、ヘタすればバッキングギターのみってこともザラですが、それをきっかけにあまり馴染んでこなかった音楽に自発的興味を持てていることが結構楽しく、しかも多くは再評価され損ねて捨て値で落ちててくれるので、とりあえずはポイポイと回収してみている次第。フュージョンやSSWもののマイナー寄りな作品だと手に入りにくいものもあって、その為だけにアナログプレイヤーも買ったろかという気が起こるというもの。
▼支留比亜珈琲とべら珈琲と割烹みどりの素晴らしさについてはまた次回。近頃毎晩猛烈にギターの練習をして、脱力と必要最低限の随意運動のはざまで右手が揺れております。
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本日のレビュー:DAVID SANBORN「AS WE SPEAK」

巨大肩パットの入ったサックス吹きの人影を鮮やかにあしらったジャケで邦題は「ささやくシルエット」。バズ・フェイトン参加作品ということで購入した1枚です。ただし1曲目のバッキングのみ。先にその話だけします。ソロにおいてはベンド時の独特のカーブや、ブルーズをよくよく経過したニュアンス(タッチ、タイミング感とも)の細かさ、常に少しだけ意表を突いてくる譜割りの大胆さで、あっ御大だ!と分かりやすいスタイルを持ってますが、バッキングでは抜群のタイム感のよさ、それを助長するアタックの鋭い鳴りで、一見オーソドックスなカッティングやアルペジオでも絶妙なシブさを発揮。この参加曲でも、エレピにぴったり追従する見事なカッティングで、平穏な楽曲にささやかなスリルを与えています。とはいえ大きく目立つこともなく、これだけのために呼ばれるとはまさに仕事人の極み。
立ち戻って作品全体のことを。「泣きのアルト」で80年代に大人気を博したデイヴッド・サンボーン、件のバズ先生とはTHE PAUL BUTTERFIELD BLUES BAND、THE RASCALS、FULL MOONと若かりし頃から活動を共にしてきた盟友。これは82年の作品で、特に序盤は、今の感覚でいうと「ニュースのBGMみたいなフュージョン」の最たるもの。ただしオマー・ハキム&マーカス・ミラーによるソリッドかつコブコブしたリズムの華やかさが相当なもので、メトロノームをおかずに白ご飯を何杯もいけるクチの聴き手なら相当濃厚に楽しめるかと。いや当然サンボーン氏の歌心を愉しめばよいわけですが…
全9曲中2曲でボーカルが入っていて、それが全曲でギターも弾いているマイケル・センベロという人によるもの。この人がまたサンボーン氏のサックスに負けず劣らず、ベルベットのように滑らかに伸びるハスキーハイトーンの持ち主。無理やり例えるならリチャード・マークスとジャミロクワイの中間のような。作品のちょうど折り返し点の5曲目で一度歌が入ると、続く後半(再びインスト)はしっとりアダルトタイムに突入。メロウな泣きが大量発散され、メロハー寄りのAOR好きにもようやくアピールするかと。でラストに、6分を超すもう1曲の歌入り曲"Love Will Come Someday"。長々としたイントロも余裕で吸収する、スケールの広い大名曲で、今日はこれを紹介したいだけでした。
バズ先生参加の冒頭曲も。

28 May, 2013

最近の収穫、サウンドベイ金山にてDAVID SANBORN「AS WE SPEAK」、MIKE STERN「ODDS OR EVENS」、FLATT & SCRUGGS「SONGS OF THE FAMOUS CARTER FAMILY」、大須K-HOUSEにてLYLE MAYS「STREET DREAMS」、サウンドベイ上前津にてCOREY HART「COREY HART」(96年)。
▼去る18日土曜、新代田FEVERでのライブ無事終了してます。出番寸前まで完全にただの観客としてほえーっと見入ってしまうスバラシイ企画でした。刺激受けたなー。愛情100%な小冊子まで作られて、1回のイベントのみならず過去の出演者やその周辺の人達までバックアップし続ける、主催の山田さんの並々ならぬ熱意あっての大成功だったと思います。そういうイベントに出られて非常に嬉しく思います。
東でガッツリ四つ巴の次は西で祭りです。
6/8 (Sat.) 大阪 心斎橋 HOKAGE
GROUND ZERO #6
open/start 15:00 / 15:30
静カニ潜ム日々, after the green room, Rebel one excalibur, WEIRD, Look at moment, MOTHER, calledyouvie, frymat(groovees/sunday document), DOIMOI
adv/door 2,000yen / 2,500yen
来てください!
▼アレックス・スコルニック(TESTAMENT, ALEX SKOLNICK TRIO, ex.ATTENTION DEFICIT、ex.SAVATAGE)が出演する付録DVD欲しさに、ひさびさにヤングギターを購入。相変わらずいい雑誌。インタビュー記事にくっついた短い譜例(巻末近くの1曲丸々のスコアではないやつ)に、昔はどの曲の何分何秒~という表記があったのが、いつの間にか「(曲名)風フレーズ」という書き方に変わり、遂には「(演奏者名)の定番フレーズその1」みたいになってて、そんなに締め付けが厳しいのかと切なくなりました。せめてロゴデザインだけでも、裏ジャケに入れるに堪えるものにしてほしいです。大手著作権管理団体。
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本日のレビュー:L.E.D.「IN MOTION」

BALLOONSの塩川さんなどなどが在籍する7人組の「シネマティック・インストバンド」L.E.D.が今年リリースした最新作3rd。つい最近名古屋にライブで来ていたのは見られなかったんですが、音の方は手元にめぐってまいりました。
アンサンブル全体をとりまとめているのは、ややフロア感を強めに出したエレクトロニカ的手法。そのパーツになっているのが、シューゲイザー風のキラキラとしたシンセの塗り込み、「Jump」というプリセット名でシンセに入っていてもおかしくない例の響き、下世話なまでにボディを蹴りあげてくる肉感的でストレートなリズム、来るべき80年代にまだ憧れていた頃を思わすギター/シンセの抽象的レイヤー表現、等々。要するにここ35年くらいのエレクトロミュージックおよび外郭の音楽が、新旧構わずビシバシ接合されてしまったような世界が展開されておるのです。これは刺激的。
いわゆる「ドープな」空気にはあまり踏み込まず、開放感ある情景がドーッと広がるイメージはまさにジャケどおり。メジャーキーのワンコード、またはルート固定のループを軸に時間を使っていくあたり、ASH RAをはじめプログレ畑で聴かれるシンセミュージックが根底に色濃くあるとの印象も受けます。かつ手前にあるのは今日的なエディット感ないし複雑なビートであるということで、この質感を強引に例えるなら「『EXPO2000』で復活したKRAFTWERKを料理するヤン・イェリネック」でしょうか。
音響として非常に完成しているこの盤なわけですが、7人分の音が生で飛んでくるライブも、かっこいいんだろうな~。次こそ見逃すまい。

11 May, 2013

▼むかーしからこの日記を見ていただいている方には見飽きた文句かと思いますが、「自室の掃除をするときはいつも大掃除規模。このタメ癖をどうにかしたい」と10年も言い続けたのなら、もう結論は「どうにもならない」であるとした上で、新しい次元の対策を考えたほうがよいかもしれない。「どうもしなくてもよい」と思わないことが大事な最後の一線です。今日もまた床面積が劇的に回復し、絨毯のあいだの見えない堆積物をダイソンがたらふく吸い込んでくれました(引くレベル)。
今シーズンの教訓は、「臨時の大荷物で届いたダンボールは瞬殺すべし」です。ここに何か適当に入れて/置いてもいいよね、というスペースをいかにコントロールするかが肝というところまでは突き止めています。あとダイソンが本気で凄い。同意した人は多分同じくらい汚す人。
▼このブログ、マークアップを見直すとともにHTML5化しました。そのうちレスポンシブ化するための準備として。ソースを見ると以前よりスッキリしてます。1行以下の空白を表示するために無意味なdivを入れていたのを<p>~</p>に置き換えたいけど過去ログの都合で保留中です、と同業者向けに言い逃れておきます。
▼来週DOIMOIが3ヶ月ぶりに東京でライブします。長めのセットを予定してますので是非。ご予約はDOIMOIオフィシャルサイトなどで今すぐ。
5/18 (Sat.) 東京 新代田 FEVER「comrade vol.5」
open/start 17:30/18:00
nenem, tomy wealth, amazonmatsuda, DOIMOI
adv/door 2,500yen / 3,000yen
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本日のレビュー:PETER GABRIEL「SO」

元GENESISの個性派シンガー(ざっくりとした紹介にとどめておきます)、ピーター・ゲイブリエルが、ソロキャリアに入ってから最初にバカ売れした86年の5th。元プログレ組らしい面影をギリギリ残していたそれまでの作風(というかアレンジの傾向)から大きくシフトチェンジし、シャバシャバした80年代メインストリームテイストを大幅導入。ニューエイジ風のフワフワしたシンセ/シーケンスや、どこかカクカクとした、グルーヴという言葉を水で薄めたような装飾的16ビートが支配的になり、プログレファンからすれば「終わったな」と吐き捨てられそうな仕上がり具合に。
それによって毒にも薬にもならない良質ポップスになっているかといえば、全然そんなことはないという。一般通念上の「叙情感」とかそういうものとはもともと無縁な人でしたが、ここでもそれはさほど変わらず、まともな泣き所は極端に少ない。更に「ソロシンガーとして売れそうないい声か」といえば、そうとも言いがたいネチネチしたユニーク系。思えば彼がGENESIS在籍時最後に残した「幻惑のブロードウェイ」は、拍子抜けするくらいシンプルなポップスをその輪郭だけ取り出して、内側・裏側にブッ飛んだ独自の妄想世界を塗りたくったような出来具合が不気味さの要因だった気がしていますが、このアルバムとて、そのやり方が行く所まで行っただけのことのように聴こえます。形だけ売れ線風にして終了というのとは違い、よく分からないどこかをビシッと睨みつけるベクトルの強さは相変わらず謎めいて不気味。なまじ軽く泣けるコード展開が入ったりする場面も、鳥居みゆきがギリギリの奇跡で一瞬だけハートウォーミングさを醸しだしてくるかのような(?)、今の狙ってやったなら凄いけど本気?というぞわぞわがつのるばかり。むしろその感じが極大に達したのがこのアルバムという気も。伝わってないかも知れませんが、ここまでのところ全力でホメています。
GENESIS時代のこの人の奇行を知らずに、聴きやすい売れ線音楽としてこれに接した人がどういう感想を持つかはよく分かりません。秘めたる狂気性(あんまり使いたくない言葉ですが)を全部引っ張り出すつもりで入り込むと、何だか青ざめつつも抜け出せなくなる作品かと。個人的にはULVERと同じ波長を感じています。ちなみにヒット曲"Sledgehammer"など何曲かは、ただのゴージャスグルーヴに終始してたりもするのでそこだけ本当に注意。
映像で見ると結構明らかですね。不気味。
最近のライブ。雰囲気あります。トニー・レヴィンのスティックさばきがばっちり映ってる。

9 May, 2013

ここしばらくの収穫、アマゾンでGUTHRIE GOVAN「EROTIC CAKES」、信頼と実績のimportCDs.comにてTHE RASCALS「PEACEFUL WORLD / THE ISLAND OF REAL」、LARSEN / FEITEN BAND「LARSEN/FEITEN BAND / FULL MOON」、STEVE VAITHE STORY OF LIGHT」、THE ARISTOCRATS「THE ARISTOCRATS」、大須グレイテストヒッツのバーゲンフロアにてCHICK COREA ELEKTRIC BAND「INSIDE OUT」、PAUL GILBERT「SILENCE FOLLOWED BY A DEAFENING ROAR」、SPIN DOCTORS「POCKET FULL OF KRYPTONITE」、尾頭橋ドンキホーテに併設の楽YAにてHOUSE OF LORDS「DEMONS DOWN」。明らかにギタリスト志向/フュージョンづいてる最近の買い物です。「ガスリー・ゴーヴァンをチラ見して人間の限界を確認しながらバズ・フェイトンを目指す」を当面の目標に設定。
▼最近「切り傷をアロンアルファで治す」を初体験。左薬指先に入ったシリアスな切り込み(→)が一週間でくっついて普通にギターを弾けるまでに回復しました。さすがそのために開発されたアロンアルファ。切れたばかりでまだ血が出ているときに人からもらった「バンドエイド キズパワーパッド」も、フィット力が凄くて止血効果抜群で、痛みもすぐ引くしびっくりしました。今じゃ湿潤療法てな考え方が主流なのですね。良い事しかないこの手の科学はどんどん明かされていただきたい。関係あるようなないようなですが、最近買い換えた洗濯機も内側が思いがけない形状をしていました。何か理由があるんですね。
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本日のレビュー:LARSEN/FEITEN BAND「LARSEN/FEITEN BAND / FULL MOON」

ひとつの盤を繰り返し聴くことも少なくなりました。たまにそういう作品に出会ったときは、「さあさあ今日も帰ったらあれ聴こう」と意気込むのではなく、ステレオの前に座ってる時間もったいないから何かかけようかな~、今日もとりあえずこれだな、という感じで自然と手に取る、というのがここ数年の傾向です。このハードルを超えてくる盤は非常に少なく、久し振りにそういうのに出会ってよかったというのがこちら。オリビア・ニュートン・ジョンのライブで客演している映像を去年の暮れに見て以来、頑張って近づこうと思っているギタリスト、バズ・フェイトンの参加作です。
デビューは60年代末と古く、80年代には売れ線シンガーのバックや大物フュージョンプレイヤーとの共演で大活躍してきた必殺仕事人のバズ先生。この作品は鍵盤奏者のニール・ラーセンと組んだユニットで80年と82年に発表した2枚のカップリング(別々で欲しかったけどCDでは手に入らず)。ほぼ歌ものでメジャー感も充分だがあまり女性ウケしなさそうな、辛口・シブめの極上フュージョンポップス~AORをやっております。歪みの量(少ない)に比例しないビシッとした攻め感があり、フュージョンと聞いて想像するようなスーパーマーケット的ぬるさとは無縁。かっこいい系の佇まいはリック・デリンジャーの如しです。
注目のリードギターですが、チョリーンと鋭く鳴る独特のトーンで、耳慣れた感じではない方向へスルスルスルッと、滑らかかつ威勢よく切り込んでいくさまが最高にしびれます。テンション高めの曲にあっては、熱っぽく走りだす前のチョーキング一発だけでもう「オッシャいったるでー」という掛け声かのよう。不安定なコードの上では絶妙な経過音でそれを効果的に強調し、近接した音程でベンドを多用する密集弾きとインターヴァリックな駆け上がり/下がり、雪崩れるような3連フレーズを自在に使い分けてドラマを作る。「ニュアンスの妙を裏付けるテクニックに唸らされる」というタイプのハイテクギタリストはゴマンといても、ひたすらその自由な歌心自体に惹きつけられる(更にそこには当然テクニックがある)という順序で感動できるプレイヤーはそう多くない気もします。歌心というか、次の音を出そうとする推進力、加速度というか。大前提として音楽(楽曲)が充実していなければ成り立たない話でもあります。
近いうちにコピーしまくりたいと思います。

23 Apr, 2013

最近の収穫、たぶん熱田のブックオフでPETER GABRIEL「SO」、BJORK「HYPERBALLAD」(CARCASSによる"Isobell"収録シングル買い直し)。2点とも250円で。ピーガブのこれは地味にリピートしそうな予感です。いずれレビューへ。
▼一昨年にうどんを食べにうどん県に行って以来、今度はバンドで、IMPULSE RECORDSフェスに出演のため先週愛媛まで行ってきました。ノーリハ、音出しの時間もほとんどなしという状況でしたが、普段通りやれたかと。楽しみに見に来てくれた方がいたのなら、本当にありがとうございます。次はいつになるやら分かりませんがどうか気長にお待ちください。
せっかく長旅を経て瀬戸内海を越えたので、東京あたりにひょいと行くときより積極的にご当地フーズも満喫してきました(平時はびっくりするほど観光色のないDOIMOIです)。ということで以下、愉しませていただいた食べ物写真をば。
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その前に定番、瀬戸大橋から望む島々。
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端の途中のSAにてうどん。こんな場所でも自家製麺らしいです。大盛り390円、巨大な天ぷらは各100円。四国のハイ・アベレージを堪能しました。メロンパンにはメロンが入ってない。
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滞在中に2本食べた、味・食感・C/P(63円)すべて最高なKUBOTAのバナナアイス。高知県の会社のようですが東海圏まで流通を熱烈希望します。
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会場の新居浜JANDOREを出てすぐのところで売っていた「ヒット焼き」なるお菓子。確か100円そこそこ。どらやきの体裁だが生地の食感は大判焼き風。うまい。白あんではないノーマルあんがおすすめです。
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これも会場のすぐとなりにある鉄板焼き屋にて。お好み焼きと広島焼きが選べました。広島焼きは麺パリパリ系ではないけど、超絶ボリュームでキャベツがいい具合。遅くまで開いてます。
あと、終演後のプチ上げ(場内でやる乾杯程度の軽い打ち上げをそう呼ぶことにする)のときにCDRを渡していただいた裸体の皆さん、さっそく帰りの車内でみんなで聴きました。大変かっこよかったので対バンしてください。
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本日のレビュー:RESTLESS HEART「WHEELS」

80年代後半のUSカントリー・チャートを賑わせたグループの2ndとのこと。AORっぽい表裏のジャケゆえかHM/HRコーナーに置いてあって、試聴で買いました。カントリーといってもあからさまな泥っぽさを漂わせる場面はまれで、80年代のCHICAGOをより温和&軽装にしたような、大変に心和むソフトなAORをやってくれています。逆にジャンボ肩パット系のカキカキしたシーケンスの類もなく、優しいトーンのヴォーカルも含めて実にシンプル。地味なエレピやパッド系のシンセがギターとほどよく同化し、ほのぼのとした背景を敷いてくれます。EAGLESやPOCOの延長線上とみる向きもありましょうが、高音のきれいなコーラスワークの印象から、極初期KANSASをどこまでもフツーにした感じにも思えます。とにかくいい曲が多過ぎて、流していて気分のよさが半端でない盤。この年代のカントリー界はみんなこんなノリなのでしょうか。赤面胸キュンメロハーマニアは要チェックの山が増えて大変です。
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