SCSIDNIKUFESIN

20 Oct, 2012

▼大量消費向け商品/サービスを個人の動物的主観だけで斬る批評家になってる傾向に気付いたら、毎日の生活を見直した方がいいかもしれない。「カレーうどんに『カレー』を求めるか『うどん』を求めるか」についてごく浅い内容を書こうとして、まず1行だけ文字にしてみた瞬間に思ったことです。
いや、人のそういうの見るのは基本的に好きなので、これを見た方は特に見直さないでください。
▼どうでもいいことついでに、先週大掃除をした自室がきれいすぎて、座っているだけで気持ちがいいです。心から。部屋の床が見えてる面積とそこに住まう人の幸福感は、たぶんこのように比例するのではと考えます。
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今回、PHASE IIIからIIに戻ったという塩梅です。思えばかれこれ人生の大半をIIIで過ごしているからいかん。律する、律するぞ。
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本日のレビュー:TWO FIRES「BURNING BRIGHT」

90年代初めに突如現れた衝撃のJOURNEYそっくりバンド・THE STORMの遺志を継ぎ、中心メンバー二人が立ち上げた正統派メロハーのホープ・TWO FIRESの2010年3rd。再出発第1弾は相変わらずっぷりに安堵し、2ndは悪い意味での相変わらずさと、何よりしょぼしょぼのサウンドプロダクションが大きなマイナスとなって「この人達もいよいよ立ち行かなくなってきたか…」と切ない思いを抱いたものでした。
数年あけてリリースされたこの3rdは、なかなか良いという評判だけ目にしていて、しかしネットで試聴することもなく、今回買って初めて聴いています。なるほど確かに「久々の力作」というみずみずしさにあふれた出来。今風のソリッドな音作り(お決まりの温泉リバーブすら一切ない)と、それを活かしきるボトムまわりのアレンジによって、甘々100%の衝撃とはまた違うパンチが飛んできます。それでいて大筋はJOURNEYスタイルの高品質王道メロハーを守り抜くという。
基本的に何か新しいところのある、変わり続けるバンドが好きですが、彼らの場合そもそもの出発点が「黄金期JOURNEYに永遠に憧れる」というところ(であると当人達が断言しているという話は聞いたことないものの、ヴォーカルの人もソロでJOURNEYのカヴァーアルバムを出していたりするのでもはや自明)からなので、こうやってミリ単位の改善を地道にやっていってくれたらもう全然嬉しいし満足。それでも感動させるに充分なクオリティがあるからこそ。朗々としたハスキーなハイトーンと、適度にクソベタを迂回するコード展開+メロディ、全てを美しくお膳立てするアレンジの洗練。気持ちいいとしか言いようがないから問題なく受け入れるまで、という価値観の世界においては最善を尽くしているバンドだと思います。次回作も期待してます。

14 Oct, 2012

▼最近の収穫、アマゾンでまとめ買いしたFIELD MUSIC「FIELD MUSIC(1st)」「TONES OF TOWN」「FIELD MUSIC(3rd)」「PLUMB」、今池P-CANにてTOW FIRES「BURNING BRIGHT」、FASTWAY「WAITING FOR THE ROAR」。子どもにつられて9時に寝てしまった日は翌朝5時に起床するようにしたりして、日の出前の寒さをときどき確かめております。
▼7日の京都ガタカ、ありがとうございました。どういうわけか地元以外で過去最高のTシャツの売り上げとなりました。嬉し。おかげさまで旧柄は残り2枚くらいになったのですが、実は年明けにかなり今更感満載なリリースツアーを画策中で、そこで新柄を放出できるようにしたいと思っています。着るだけでナードになるやつを用意しときます。
▼JIM DUNLOPのピック・JAZZ III(+α) 使用感まとめ、需要が少なそうなのですごく簡単にまとめます。更にちょっと新顔が増えてます。写真のサイズの相対関係は実物と異なるので注意。
  • ノーマル赤(2012年の現行モデル)
    j3norm.jpg弦滑りよし、引っ掛かり適度。ぺたっとした質感で指滑りは少なめ。音は硬すぎず丸すぎず。極厚&ラウンドエッジの弾き心地がJAZZ IIIの王道。
  • ノーマル黒(同上)
    j3blk.jpg弦滑りかなりよし、引っ掛かり少ないがちゃんと弦を通る手応えあり。高速ピッキングにも良い。赤より更にぺたっとした感触で指滑り非常に少ない。音は硬すぎず丸すぎず。昔と材質(または表面仕上げ)が別物だと思う。
  • エリックジョンソンモデル
    jimdunlop_47ej3s.jpg弦への当たりが鋭く、少しザリッとした感覚があるが、引っ張られずに振り抜ける。立体ロゴの位置と面積が絶妙で、ちょうど両指でつまむ位置に自然と力が集中する不思議な握り具合。根元が普通のJAZZ IIIより幅広でコントロールしやすい。音はアタックの引っかき感がやや強い。
  • MAX GRIP赤・黒
    j3mg.jpg楽器屋で手に取ったのみなので弾き心地は不明(素材的にノーマルと同じと思われる)。立体部分が多い分、皮膚と接する面積が少ないので、強く握る人には良いが、軽く持つ人には究極にすべりやすい。
  • ULTEX黄
    ultexylw.jpg弦滑り絶妙、ザラリとツルリの中間の「さらり」という感じの引っ掛かり。握り心地はぺたっというよりキュッキュとしたもので、手汗少ないと滑りやすい。音は丸めでナチュラル。ニュアンスをつけやすい。減りが早い。
  • ULTEX黒
    ultex_black.jpg弦滑り異常にツルツル。中心が盛り上がって端が薄い独特の形状なので、球面に点で当てる感覚。握り心地もちょっと滑りやすそう。音はカチカチして低音が出ない。高速ピッキングで威力。
  • TORTEX Pitch Black Jazz 1.14mm
    tortex.jpg弦滑りはゴリゴリ(強く弾く分には手応えを得やすい)。直角に切り立ったエッジのため、すり減るまではなおさら摩擦が強く、音もアタックの引っかき感がかなり強い。立体ロゴがついていないのでJAZZ IIIからの乗り換えは握り心地に違和感あるかも。
  • 番外編1:SCHECTERジャズピック EXTRA HARD 黒
    schecter_blk.jpg弦滑りはULTEX黄よりやや軽い程度。JAZZ IIIよりちょっと大きく、コントロールしやすい。ややサラッとした感触なので手汗が有ると安心。音はちょっと丸め。立体ロゴなし。
  • 番外編2:SCHECTERジャズピック EXTRA HARD 白
    schecter_wh.jpg弦滑りは軽いながらもバランスが良く、ラウンドエッジのよさが出ている。ぺたっとした質感で指は滑りにくい。音はややカチカチ寄りだがしっかり鳴る。同じくちょっと大きめで立体ロゴなし。
JAZZ IIIの何が良いかって、厚くて端が丸いために弦をガリッと引っかかず、根元の面積も狭いので、弦に当てたときにピックがしなりにくく、思いどおりのタイミングで振り抜けることだと思っています。しかし小さいからすぐ落としそうで不安とか、気持ちよくガッツリ握って力を込めたいから嫌という人も大勢いるかと。pg_red.jpgだけどちょっとは興味ありという向きには、IBANEZのポール・ギルバートモデルをお勧めします。普通のティアドロップよりちょっとだけ縦が短く、厚めのラウンドエッジ。特に赤はプリント部分の塗料がキュッキュッとして滑りにくくて良いです。20年間くらいに渡って大抵の楽器屋に置いてあるだけのことはある。
ワタシは今までのULTEX黄をやめて、現行ノーマル黒で決まりな気配です。何にせよJIM DUNLOPは頼りにしてます。
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本日のレビュー:FIELD MUSIC「PLUMB」

よく行く中古CD屋の店内BGMで流れていたバンドをYoutubeで探していて、近い線で偶然見つけた人達です。久し振りに全作品まとめ買いなんてのをかましてしまった。イギリスのTHE FUTUREHEADS、MAXIMO PARKというダンサブルおしゃれポストパンクリバイバル系バンドの元メンバーを含む4人組で、こちらは今年リリースの最新作4th。
これだけ変態音楽好きのリスナーがごろごろいる昨今、プログレ野郎共がコンパクト化してポップになっていった77~82年くらいの屈折ポップスがメインストリームの中心にあればいいじゃないかと個人的にずっと思っているのですが、FIELD MUSICはまさにそんな感性を持っている(ように思う)バンド。「LAMB LIES DOWN ON BROADWAY」~「DUKE」の頃のGENESISテイストを下地に、YESの牧歌系コーラスグループ的側面、QUEENまたはE.L.O.的な大仰なオーケストレーション、その他EL&PやRUSHを思わせる小ネタ、GENTLE GIANTやTOTO的諧謔などを鋭角気味にねじ込んでくるという、ワタシにはかなり理想の音楽性です。
工夫のないレプリカとしてではなく、面白いものを面白く対象化して、ポストロック以降の文脈に平然と紛れ込む仕上げ方も見事。まとめ買いして聴いてみて、初期であればあるほどそういう遊びが盛んだったのですが、作品を重ねるにつれだんだん目が本気になってきてるというか、表現としてまっすぐなものになるとともに屈折性もヒートアップして、「感心」より「感動」のある作品づくりになってきていると思います。
とはいえ若いだろうに、このレトロテイストの再現力は凄い。親が聴いてたとかいうレベルでこういう音楽がずっと身近にあったんでしょうか。

30 Sep, 2012

▼人ん家の子どもの成長は早いもので、去年の出産立ち合い記から今日まで1年、あっという間だったことでしょう皆さん。当事者はといえば、4ヶ月くらいで既に1年近く経った感じがして、いま去年の今日を振り返る心地は、小学校の同窓会で会った旧友のかつての姿を思い出すくらいのスケール感です。とりあえず無事にひと区切り。
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かなり元気です。
▼最近の収穫、今池WILD HONEYにてASIA「ALPHA」100円で、大須ディスクヘブンにてTHUNDERHEAD「CRIME PAYS」輸入盤に買い替え。
▼年始早々くらいに海外のネットショップで買おうとしたTシャツが鮮やかにリップオフされてしまったので、しかたなく別のところで再注文。これからは、ウェブデザインにちゃんと金がかかっているか、ユーザーサポートはきちんと書いてあるか、ぐぐって悪評が出てこないかをちゃんと調べようと思います。まずはイギリスのLOUD CLOTHING .COM、迅速対応ですぐ着きました。やりとりもかなり安心感があったのでおすすめしておきます。
▼しぶとく続いているピック見直しキャンペーンに新展開あり。JAZZ IIIの黒が昔(20年前?)と全然違う感じにリニューアルされてて、素晴らしく使えるブツになっているようです。詳細は次回以降、ここのところ登場した全種類の実戦使用レポートでもまとめたいと思います。
THUNDERHEAD「CRIME PAYS」

本日のレビュー(再掲):THUNDERHEAD「CRIME PAYS」

買い直しついでにレビュー行きにしようと思ったら、昔の日記で既に取り上げ済みでした。特に書き直したいところもないので、以下転載。
ティーンエイジャー時代から付き合っている私の心の音楽です。リック・デリンジャーとかをムチャクチャ上手く歌ってしまうNY出身荒くれヴォーカリストと、哀愁と洗練を覚えたMOTORHEADみたいなドイツ人3名が、ハノーファーで出会ってしまったというバンドの91年作です。
彼らは全作品最高なのですが、洒落の効いたソングライティングの妙を堪能するならこの盤が一番。メタルか?ガレージか?ハードロックか?という80年前後頃(後日註:90の誤字ではない。BLACKFOOTあたりを指す)にしか存在しなかった貴重なニュートラル感(というより「ロックとしか言えない」感じ)をごく自然に体現し、BPM160くらいで軽快に飛ばすガッツリチューンあり、刺青男の内なる悲哀をグワグワとブチまける湿り系ありで大充実の展開なのです。
中でもやっぱり本編ラスト前の"Life Is Only A Goodbye"の「涙をぬぐった後の一人外周走り込み感」は、いつ聴いても「こんな名曲ないよな~」と思ってしまいます。パワーコード一辺倒でない粋なギターワークも冴えてて、FOO FIGHTERSの最新作(後日註:2007年5月時点=「IN YOUR HONOR」)あたりとそう違うとも思えん。「全員買い」です。
いま要点を改めて強調するなら、「BPM160くらいで軽快に飛ばす」感じかつ「パワーコード一辺倒でない粋なギターワーク」でいて「哀愁と洗練を覚えたMOTORHEAD」的なゴリッとした質感を持つ、という各要素のめぐり合わせのレアさ。メタルのズルベタとした重みを抜いた爽快なパワー感と刻みの鋭さだけを、スティーヴ・マリオット的な荒くれヴォーカルとともにちょっとおしゃれに楽しめるという最高のバンドなのでほんとにいつまでも評価されてもらいたいです。
大名曲。映像はRAGEとツーマンだった奇跡の来日(川崎チッタ)ですね。ただのパワーバラードではないので1:18~からの展開をちゃんと見てください(そこまで早送りもしないでください)。Bメロでフェイクが入るのが惜しい。
スパスパ疾走系のおすすめ曲がYoutubeで見当たらなかったので、荒くれヴォーカルが光るなんちゃってブルーズのこちらを。力強いコーラスを添えていたのはヘニー(G./のちにPRIMAL FEARに加入)だったんですね。テッドのリードギターも上手い。昔ヤングギターのインタビューで「俺もギタリストなんだよ!」って言ってたもんな。
超思い入れの人達なので3つめ。比較的普通にメタルっぽいですがアップテンポの曲を。

22 Sep, 2012

▼徳川ぱんとまいむを開拓して以来、我が家の外食事情でもっぱらアツイのが大曽根エリアです。星乃珈琲店はあるし、イオンを都合よく中継することで乳児連れでも安心。これはもっと開拓せねばということで、リサーチののち行ってみたのがネパールカレーのミヤギディ。デフォルトでカレーが2種類ついてくる凄いランチで、ナンは均一な厚みが素晴らしく、パリパリが好き派には本当に至高のクオリティ。セットドリンクはラッシーも選べます。ノーマルがかなり辛いので、一番辛くないのを頼んでもちょうどいいかもしれません。これは必ず再訪予定。大曽根最高。
もう一件これは近所で、モロッコ人パティシェがいる新店momo。頻繁に店が入れ替わっていて呪われているとしか思えない、古井ノ坂南西カド(アジアンヌードルの向かい)にとうとう建ったブライテストホープ。昼はランチをやっていて、日替わり・モロッコ風カレー・モロッコ風ピザ?などが選べます。ほかの詳細を確認してないですが日替わりは前菜小鉢+メイン+ドリンクで850円。訪れた日は季節の野菜が大量に乗ったクスクス(米粒大以下のこまかい蒸しパスタ)にカレー風味ソースがついてくるやつと、小鉢はカポナータ的なものにうっすらアジアンなスパイスが投下されたもの。いずれも細部までいちいちおいしく、パンチのある盛りではないが充分満足。+150円で追加できたデザートはブラウニーでしたが、表面だけザクリ感があって中はゴチゴチじっとりの高密度でこれまた最高。今度こそ1年や2年で退店しないように支援をお願いします。
▼いろいろ試し買いをしたピック探究の後日談です。(前々回の日記参照)
改めていろんなのを弾き比べて再確認したことには、厚さ・形状の違いによる握り具合云々もさることながら、素材ごとの摩擦の違いが地味に演奏に影響するということです。弦とのこすれ具合が生むニュアンス(摩擦大)と、意図したタイミングどおりにキレよく弦を通り抜ける演奏性(摩擦小)の二つが拮抗する要素としてあって、ULTEXはぼちぼち前者寄りながらかなり理想のバランスを実現する素材だったのだなと。
もうちょっと滑らかな演奏性がほしい向き(である私)には、微妙な形状の違いで弦負けを少なくするエリック・ジョンソンモデルがベストかもしれないという現時点での実感です。弦に続いてピックまでEJか。エフェクターに入ってる電池の違いで音の違いを聴き分けられるとかいう逸話以外なにも知りませんが。
schecter.jpgその後、楽器屋でまた別のを見つけてさらにこじれております。ジムダンJAZZIIIよりほんのり大きくて一般的なティアドロップよりはやや小さいSCHECTERのジャズピック。素材違いで白と黒があって、両方買ってみました。黒はジムダンのTORTEXに近いしっとり微粒子系で摩擦度高め、白はややマットなツルツルペチペチ系ながら人間味を欠くほどではなく、JAZZIIIのEJモデルより更に0.5まわり大きいサイズがなかなか悪くない。ジャズピックが弾きやすいのはわかるけどバッキングはきもちよく大雑把にスイングしたい、という向きには、これぞまさにというベストチョイスかと。極厚が苦手という人はちょっと薄いやつも選べます。ジムダンに思い入れがなければあっさりこれの白に乗り換えてしまっていたかも知れない。もうちょっと迷っておきますが、とりあえずおすすめ。
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本日のレビュー:Y&T「DOWN FOR THE COUNT」

あまりにあんまりなジャケであります。これだからメタルはバカにされるのだといわれても反論不能。US叙情ハードロックのベテランY&Tの85年作。アメリカのバンドに「アメリカナイズされた音楽性」というのはおかしいですが、もともと欧州HRの泣き&湿りを標榜した彼らが、徐々に譲歩して結局アメリカ然としたスタジアムロックに居直りきった1枚です。バンドの個性と違うことをやっていて、それが何の衒いもなく普通である、という2点において批判を受けがちですが、「基本チャラいけどヴォーカルとギターソロは無駄に熱いメロディアスハードの好盤」として紹介されていれば何ら非難されるいわれのない、確かな質をともなった作品には違いなし。それもそういうバンドにつきものな「適当にペンタで泳ぐミッドテンポなだけの捨て曲」にはあまり手を出さず、JOURNEY的なキラキラメロディ/キラキラアレンジやDOKKEN程度の湿り気で、日本人にもじゅうぶん好ましいバランスに仕上げていると思います。VAN HALENでいう"Jump"的なガッカリをファンの間に巻き起こした"Summertime Girls"もいい曲だし。だから是非買って聴いてくださいとはいわないまでも、普通に内容で選ばれればいいのではと。

17 Sep, 2012

※保存してあった下書きを放置しすぎて、書くことが増えすぎたので2分割で更新しました。今月8・9日のライブの件だけ14日づけで書いてます。
▼8日の東京では、ひさびさに空き時間でディスクユニオン(新宿メタル館)まで中古CD物色しに行ったのでした。収穫ENSLAVED「ISA」(04年)、THE GATHERING「ALWAYS...」(オリジナルジャケの本国盤ようやく入手)、SAGITTARIUS「SANITY OF MADNESS」(VOICES OF WONDER初期リリース、ノルウェー産プログレメタル)、Y&T「DOWN FOR THE COUNT」("Summertime Girl"収録)、MARSHALL LAW「WARNING FROM HISTORY」(入手困難99年作)。何でもありすぎておそろしい。でもワタシはCELTIC FROSTの「TO MEGA THERION」非リマスター版とDIO「THE LAST IN LINE」VERTIGO盤を探しておるのです。
▼一週間経って、15日からは名古屋でサウンドベイのバーゲン。まず金山でFRONTLINE「THE STATE OF ROCK」(90年代メロディックメタル名盤、LONG ISLAND盤に買い替え)、OUTRAGE「THE FINAL DAY」、RAGE「PERFECT MAN」(外盤買い替え)、上前津でMOGANA LEFAY「MALEFICIUM」。更に今日(17日)リベンジして、金山でSENSE FIELD「BUILDING」、ULVER「SVIDD NEGER」、上前津でLEMONHEADS「IT'S A SHAME ABOUT RAY」。とにかく安いのばかり。
▼時系列乱れますが16日は埼玉スタジアムコンコースで開かれたフェス「ぐるぐる回る2012」に出演してまいりました。概要はこちら(1年以上あとに見た人はURL末尾に/2012/をつけるとよいはず)。我々が出演するステージの前のバンドが終わって、これからセッティングに入る(ただしスタートは約40分後)というくらいのタイミングで、ACCEPTのTシャツを着た男性がニコニコとステージのほうを見ていたのは我々を楽しみに来てくれたお客さんだったのでしょうか。そうだったと仮定して進めますが、気合入れてメタルTで来てくれる人がいるとは喜びひとしおです。お陰で"遺跡"の間奏のタッピングハーモニクスがいつもよりきれいにキマりました。ありがとうございます。
フェス全体としてはいい意味で手作り感があって、大勢の地元の人の参加と協力によって良い形に成り立っている感じが良かったです。フード・ドリンクとも堪能し、そこそこ早く帰るつもりが結局終演近くの時間帯まで満喫した次第。埼玉の皆様今後とも何卒ひとつよろしくお願いします。
ピックのさらなる使用感リポート、書き漏らしてるご近所外食リポートはまた次回。
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本日のレビュー:MIND SCIENCE OF THE MIND「MIND SCIENCE OF THE MIND」

少し前に今池P-CANのバーゲン品ワゴンから100円で救出した品。この変なバンド名なんだ?と思って手にとって、オモテ面に外盤特有のステッカーが貼ってあったから話が早かった。いわく、DCポストコアの異端である変則崩壊ポップバンド・SHUDDER TO THINKのネイサン・ラーソン(G./Vo.)と、デヴィン・オカンポ(FARAQUET)がソロアルバムのバックでドラムを叩いていたことがあるex.HELIUMのメアリー・ティモニーがいるプロジェクトとのこと。96年にSONYからリリースされてます。ひとかけらも知らなかったー。
内容は、SHUDDER TO THINK譲りの屈折性を相当地味シブな形に落とし込みつつ、フォーキー&ラウンジーな聴き心地も加味した、「注意してないとその複雑なウマみに気付かない高級ダシ」のようなかなり微妙なもの。というかこれは歌いかたも含めてジェフ・バックリーの登場にショックを受けて感化されたクチなのではないかと推察します(実際SHUDDER TO THINKとして作った映画のサントラアルバムでジェフをゲスト参加させている)。時折ガッツリとしたギターの響きで押す場面があったり、フワーッとファルセットがちに神々しく歌う場面があったり。拍子の区切り方やコードワークはちゃんと聴くとやっぱり相当ヘンで、なるほどこのメンツという要素も多分にあります。バイオリンが常に鳴っていてアンサンブルの生っぽさが強調されているあたりは、元LOUNGE LIZARDS組の90年代以降の仕事(オーレン・ブローダー、エリック・サンコ他)を彷彿とさせる感じもあります。
SHUDDER TO THINKファンが血眼になって探すほどではないにしろ、米インディロックシーンが産み落としたかなり変わった遺産として記憶されてもいい個性的な1枚だと思います。

14 Sep, 2012

▼8日東京・9日名古屋とDOIMOIライブ終了しました。9日はZのレコ発を仕切らせていただいたわけですが、生「絶塔」すごかったですね。よく「とてもトリオとは思えない音の厚み」とかいう言葉がありますが、そうではなくて桁外れに巨大な3人の壁が出現したようなステージ。ネモジュンさんが日常会話に支障が出るレベルで喉を痛めていてどうなることかと思いきや、逆にそのかすれがギリギリ感&天然オーバードライブを生んで胸アツのパフォーマンス。打ち上げではインタビューの如く魚頭さんから曲作りやバンド観についての話をたくさん聞けました。昨年末にデビュー音源をリリースして早々、既に次作用のマテリアルが完全に揃っているskillkillsの新作セットは、前身バンド譲りの淫靡&ムーディな部分がやや後退して、トリックアート的変則鋭角ビーツ(すべて4拍子とのこと!)が脳髄への直接キックを乱れ打つ危険極まりない内容に。どちらももっと大勢のお客さんに見てもらいたかったというのがただただ悔やまれます。数年後にフライヤーを発見したら思わずコーフンしてしまうような晩になりましたよ。
前日の東京NINE SPICESは、名だたるレジェンド達との共演(オーディエンス目線でもかなりおいしい一日でした)に震えながらも、最前で首を痛めてくれる温かい応援隊のみなさんのお陰でいい空気の中演奏ができました。珍しく打ち上げまで出席できたのは、運転手を引き受けてくれたCTM山内くんのお陰。ありがとう(またよろしく)。そして直近の日曜は初・埼玉です。

7 Sep, 2012

▼無線LANの調子、今日は極悪だなぁ~と切断・接続・切断・接続・電源抜く・電源差すを延々1時間くらいやった後で、壁の電話線が抜けてることに気付く的な。お陰で最近買い直したイングヴェイの「FIRE AND ICE」をじっくり聴きました。大変地味な内容ながらオリコンチャート初登場1位を飾ったアルバムであるという豆知識を捧げます。
▼皆様はどんなJAZZ IIIをお使いでしょうか。弦を買いだめするついでに、ひさびさにピックをいろいろ試し買いしてみました。というのも、中学時代から愛用のジムダンロップJAZZ IIIに、知らない間にいろいろバリエーションが増えていたので。
一応さわりから説明しておきますと、JAZZ IIIは普通のティアドロップ型ピックより一回り小さくて厚く、先端がかなり尖っていて、昔から速弾きギタリストには人気のピックです。もともとは、ぺたっとした赤と、ざらっとした黒の2種類がありました。そこへ数年前、人の爪に近いという新素材・ULTEXバージョンが登場し、ずっと使っていた赤からULTEXに乗り換えて今日に至っていた次第。
実際ULTEXはかなり好評だったようで、メーカーも気を良くしたのかその後、更に新型が複数投下されていたのを知りませんでした。ということで今回、
  • 20年前のビンテージものを模したエリック・ジョンソンモデル
  • ULTEX版の黒
  • TORTEX版
を試してみたのでリポートを。サウンドハウスの変なレビューに惑わされて見送った「MAXGRIPシリーズ」も近日中に必ずや。

1.エリック・ジョンソンモデル

jimdunlop_47ej3s.jpg 未使用新品のノーマル赤が手元にないのでなんとも言えませんが、形としてはアタマ側(弾く側の反対)の丸みが緩く、ほんのわずかに面積がでかい気がします。最大の違いは文字の位置。このデコボコが滑り止めとして重要な役割を果たすわけですが、いままで「JAZZ III」とプリントがあった面の文字が「ERIC JOHNSON TX」に変わっています。これがちょうど、指先の握り位置をハズしていて、結果的に少し薄く感じます。更にその文字部分は指の腹の下に入るので、微妙な傾斜によって力点が安定する感じ。さっきのアタマ側の丸みの違いも、指の間で泳いでしまうのを防いでる気がします。
ツルツルパキパキとしたタッチながら、分厚さと、丸く処理された側面によってペチペチいわない。そのへんは普通にJAZZ III赤の王道な気がします。

2. ULTEX 黒

ultex_black.jpg これがちょっと予想外の品でした。ノーマル黒同様、表面はこまかいツブのような処理でさらさらしていてよく滑る。側面も四角く切り立った手打ちうどん系で、弦への当たりはけっこうシャープでトレブリーです(新品のうちは)。端が薄く真ん中が分厚いという形状が特殊で、さらさらの表面とも相俟って、オルタネイトのフルピッキングがスウィープに感じられるほど、弦に対してスルスル軽く滑る。普通のスタイルの人だと、音が軽い/小さいと感じると思います。そこで逆アングルめに握ると、これが見事な引っ掛かりのなさでびっくり。ピックを立て気味に持つ人や異常に力強く弾いてしまう人、低音弦をひたすら高速でこすり続けるデスメタルバンドをやっている人には最適といえます。

3. TORTEX 黒

tortex.jpg ジムダンの代名詞ともいえるTORTEX素材でJAZZ IIIのフォルムというやつも登場してました。新品はまだ側面が切り立っているのでシャープめな音から始まりますが、ULTEX同様削れやすくマットな質感をもっているために、ペチペチいわず独特の弾き心地です。ULTEXより若干明るめか。TORTEXはとにかく反りやすいイメージだったけど、これは厚めの1.14mmなので大丈夫だと思いたい。ノーマルJAZZ IIIのツルツル感が苦手な人には良いチョイスなのでは。表面に立体プリントがないのでスベりには注意。
ultexylw.jpg 今メインで使っているULTEX(黄) JAZZ IIIもこれらと比べてみたら、ULTEX黄はかなりダークで低音寄りな音が出てることに改めて気がつきました。弾き心地はいいけど、もしかして音の大きいロック向きではないのかも。機材で音にこだわろうという話のときにピック選びはあまり出てこない気がしますが、シールド替えるくらいの変化は起こる気がしました。
今回試した中では、EJモデルの安定感と明るさが個人的ベスト。弦もEJモデルだし、CD一枚も持ってないけどやたら世話になってます。誰かミュージシャンとしてのエリック・ジョンソンを熱く語ってほしい。
▼最近の収穫、今池P-CANでMIND SCIENCE OF THE MIND「MIND SCIENCE OF THE MIND」、ALKATRAZZ「DISTURBING THE PEACE」。早寝しなきゃいけないときに限ってこんなの書き始めてしまいました、レビューは省略。

30 Aug, 2012

▼弦交換をあまりしないワタシです(切らないし、無頓着でケチ)。かなり前にダース買いしたGHSのエリック・ジョンソン・シグネチュア弦、6弦だけ2音下げなどという使い方に適した010・013・018・026・038・050というやつなんですが、このほど数年かかってとうとう最後の1セットに。
これで弦交換のペースを計算できるじゃんと思って実行したら、1年につき約2.4回でした。だからいつまで経っても苦手なのか弦交換。血迷って弁当食べたあとに大福買うゆとりがあるなら、ストリングスワインダーを買えばいいんです。あれ本当にあると便利ですか。ライブやって「いやー古い弦の音したね!」と言われたこともなければ、人の演奏にそういう感想を持ったこともないので、張り替えのペースについては今後も考え直す兆しはあまりありません。
ということで9/8・9は、珍しく張りたての弦でライブします!
9/8 (土) 東京 新宿 NINE SPICES
open/start 17:30/18:00
BEYONDS, capofteka(ex.NINE DAYS WONDER, kiwiroll), 東京スーパースターズ(from 恋はもうもく/rebel and summer, ex.いくら僕がぎゃーと叫んでも空は高い), curve, toddle, DOIMOI
adv/door 1,800yen / 2,300yen
9/9 (日) 名古屋 今池 HUCK FINN
open/start 18:00/18:30
Z, skillkills, DOIMOI
adv/door 2,500yen / 3,000yen
ご予約はdoimoi@inurokuon.comまで。
▼ギター話を続けてみます。久し振りにメインの歪みペダルを変えました。今まで使っていたTube Zoneを作っているオーストラリアのMI AUDIOから新しく発売になったハイゲインペダル、Megalith Delta
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物々しい名前とルックス。用途もハイゲイン専用と謳われている品です。中高域~高域にいかにも無理がある感じのメリメリ感がなく、ゲイン全開に近づけてもブリッジミュートの低音が潰れることがない。劇的に効くEQとContourの兼ね合いで、ハイゲインの中でも幅広い音作りができます。中抜きにしてもヤセヤセのゲショゲショにはならず。
これだけでも相当便利なのですが、更に助かるのが3段階の「EQ Shift」スイッチ。今まで使っていたTube ZoneについていたCharacterツマミが3段階に固定されたような感じで、ローがふくらんでトレブルは暗め→(中間)→ローが軽くてハイミドルが出っ張る、という全帯域巻き込んでの変化をします。最終的なカラーはEQとContourで作るとして、その前段階の、アンプやキャビとのマッチングをこのEQ Shiftで調整すると良い感じでしょう。
歪みの質自体は今まで使っていたTube Zoneでまったく不満がなかったのですが、前述のCharactorツマミの効きが凄くて低域の量をベストなバランスに持っていきづらかったことだけが難で(欲をいえば下世話な中域カットもできたらいいなと思っていた)、Megalith Deltaはそこをばっちり解決してくれてホントに助かりました。天井知らずでゴリゴリ歪んでしまうので、バンドアンサンブルの中での加減がまだ課題ですけども。自分ではうおぉーめっちゃクリア、と思って弾いてても、ちょっと離れると倍音だらけで意味不明になりがちなのがハイゲインの性。
そし前線を退いたTube Zoneも、ファズ風にバゴーッと飽和させたり、きれいなナチュラルオーバードライブやクリーンなトレブルブーストができたりもするので、ひとまず手放さずとっておく方向です。信頼できますMI AUDIOさん。僕とエンドースしてください。
▼ちょっと前の収穫、大須グレイテストヒッツ2階バーゲンコーナーにてDEFTONES「SATURDAY NIGHT WRIST」、YNGWIE MALMSTEEN「FIRE AND ICE」(外盤買い替え)。
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本日のレビュー:DEFTONES「SATURDAY NIGHT WRIST」

06年作。ツルッとした極細フォントをあしらったジャケは、ともすればミッチェル・フルーム&チャド・ブレイク・プロデュースのオシャレSSW作品にも見えそうですが、勿論さにあらず。QUICKSANDの系譜の90年代的酩酊ヘヴィグルーヴを軸に、熱演派ヴォーカルがガンガン取り乱すという基本路線はそのまま。更に音楽的にも音響的にも垢抜けて、天地がひっくり返るようなアグレッシヴな場面ではCONVERGE、フワーッとした空間表現はCOLDPLAYあたりを思わせるような、幅の広さを身につけています。クセの強いヴォーカルのお陰か、それでもひたすら描かれるものが一貫しているというか、ヘヴィネスをいろんな切り口で表現するフルコースのようなアルバム。たまにマイク・パットンの真似が過ぎるように聴こえるのはご愛嬌。耳に残るようなハッキリした歌メロはさほどない分、アンサンブル全体の押し引きの妙をとにかく体感すればよい。
ヘヴィ、エキセントリック&アトモスフェリックという仕上がり方はなんとなく、ノルウェーブラックメタルのやり過ぎてる一派を思わせる部分もあり(またはニュージーランドのSHIHADにも近い)。00年代ヘヴィミュージックの向かう先をかなりど真ん中で捉えたアルバムだったのかもしれません。

22 Aug, 2012

▼短いなりのお盆休みが私にもあって、そして去っていきました。
ここ半年ばかりは音源制作でプライベートの時間を徹底的に潰してきたこともあり、休み中はほぼフルでファミリー行動。10ヶ月児つきでは外泊も難しいので「旅先にいる設定にして、外食に対してひたすらアクティブにいく」というイベントを決行したところ、想像以上にちゃんとテンションがあがってしかも満足しました。夜は住み慣れた我が家みたいな宿に泊まれるし、知ったような交通網をいきなり使いこなせるしで良い事ずくめ。
以下、再訪も含めてよかった所をリポートいたします。
の前にお知らせ!
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年内での活動をもって解散が決定しているZが最終作「絶塔」リリース後のタイミングで名古屋に来ます。音源、ワールドクラスの危ない内容なので、生で見るのがほんとに楽しみ。1月の企画で来てもらったskillkillsも、仕込み中のニューアルバムのセットでやってくれるのではと期待してます。
▼では話題を戻して。今回最大の発見は東区徳川のぱんとまいむ。以前から名古屋のモーニングを調べるとかならず名前を見かけていて、今回ようやく出掛けてみたところ、得三やシネマテークのマンスリーやその他フライヤー、地元作家(たぶん)による雑貨などが所狭しと並ぶ文化的発信拠点…などと仰々しい名前を被せるのもはばかられるような手作りおもしろスポットではないですか。モーニングはどのドリンクでもいけて、小鉢+2種類の食パンとミニ惣菜2種のプレートが日替わりで。しかもコーヒー300円からと安い。これは通う。
▼同じく徳川のモーニングで(むろん別の日に行きました)花ごよみも初訪。こちらはメインがトースト・おにぎり・お茶漬けから選べて茶碗蒸しもつくという変り種。混雑していなければ、モーニングなのに食事の後にドリンクを出してもらうなんてことも可能です。
▼フレンチトーストのモーニングが最強な星乃珈琲店、普通の食事もなかなかインパクト有。大量のメレンゲが熱気球的な比率でライスに覆いかぶさるスフレドリア、カレーをちょっともらいながら食べるとちょうどよし。カレーはカレーでけっこう濃厚なのでスフレで薄めつつ食べるとちょうどよいようです。
▼上記3店からほど近い大曽根イオン、9~10時台に利用するクリスピークリームドーナツは凄く空いていて快適。
▼昼のMVPは新栄魚甚。殻ごとのエビがドサドサ大量に入ったかきあげ丼(日替わりかもしれない)。サラダ・小鉢つき・大盛り無料で700円は安い。店は床板が沈む感じのリアル古民家で、ピーク過ぎの時間に行ったおかげで座敷席を貸し切り状態で使えて、子どもを自由にウロウロさせながら落ち着いて食べられたのも大変助かった。これも通います。
▼夜は久々に行った大須上総屋が秀逸すぎました。つなぎ不使用・車エビ100%のエビカツが凄い。やたらおいしいダシに浸かった手作り豆腐など、定食のセット内容もハイレベルです。食事中に不服モードに入ってしまったムスメを、手の空いた店員さん(と、家族経営らしく中学生くらいの女の子)が親切にあやしてくれたのも大感謝してます。ありがとうございました。
▼最近の収穫、STIFF SLACKにてZ「絶塔」、サウンドベイ上前津でPESTILENCE「DOCTRINE」(再結成第2弾・2011年作)。あとMI AUDIOのディストーションペダルも買ったけどそれについてはまた次回。
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本日のレビュー:PESTILENCE「DOCTORINE」

少し前に旧作を取り上げたオランダのPESTILENCEです。2000年代に入って復活していて、これは再結成第2弾になる2011年のアルバム。この手のバンドが再結成すると、ハミ出しまくるところが醍醐味だったのに何を整然と最適化されちゃってんだよとガッカリすることも多く、彼らも聴く前からスルーしてましたが、かなり後悔。解散前ラストの快作「SPHERES」で見られたのんびりグルーヴ+逸脱スケールの珍妙な関係がけっこうな割合で生き残っていて、新要素としてMESHUGGAH~NEVERMORE以降の手の込んだヘヴィネス表現がプラス。今様なブラストもまんまと自らの音楽性の中に取り込んでいます。意外性・屈折性・高圧縮感・クロスオーヴァー感でとにかく押すしに押すことが多い若手に比べて、曲の曲たる部分を耳で追う余裕があるのがいいなあと思ってしまうのはオールドスクール耳ゆえでしょうか。

11 Aug, 2012

▼最近の出来事といえば8/5のKDハポン。あれは本当にみなさんありがとうございました。あんな人力サウナ状態は大学時代のサークルでの学祭ライブ以来。(卒業後も見に行ってたからそんな何年も前じゃなかった。)
事故渋滞のあおりを喰らって東京から7時間の長旅を乗り越えて来てくれたMIRRORは、体育会系インストポストロックの称号を軽々踏み倒して、もはや武闘派ダンスホールバンドの様相。正確無比とはこの事というアルペジオ×2の安定感は、ガシガシ振り回されるサオ類から今まさに目の前で鳴らされているとは信じ難く、強力マッサージ椅子の如く骨盤に強制注入されるビート(って単語何か気恥ずかしいですね…でも単純に「リズム」というよりシックリくる)によってフロアに並ぶ頭は常時波打ち状態。いいもん見たなあという感慨もそこそこに自分達の出番があって、トリのCARD。Apple製品のような洗練の陰から水遊びみたいな気まぐれ感がビョンビョンとはみ出す、クリエイター気質溢れるインディポップ。見本市の如く繰り出されるエフェクト使いが楽曲性にもバンドアンサンブルにもばっちりマッチするというデザイン眼には恐れ入りました。
会場隣りの下ネタテーマパーク(昔は普通の飲み屋だったのに…)・バリバリ屋での打ち上げもすっかり楽しんで26時の帰宅。という完全燃焼をやってのけたために、そこからこの週末までは燃え殻として過ごしてしまった次第。いえ昼間は真人間してますが。作曲再開その他諸々しよう、という思いを助けるのか殺ぐのかよくわからないこのお盆休みです。過ぎてしまえばただの月曜から水曜なのだから、その間にできる仕事量やヤル気の量をいい加減適正に見積もれるようになりたい。
▼新栄吉野屋の破壊力が相変わらず凄いです。夏は冷やコロカレーうどん、おすすめ。通常の2玉分といって絶対それより多いので、仕事中の平日に行くなら午後廃人になるのを覚悟で。ちなみに今年のお盆休みは12~16日だそうです。
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本日のレビュー:GREG HOWE「UNCERTAIN TERM」

シュラプネルおかかえのセンスレスな速弾きギタリストの一人…ではありません。そんな程度に思っていた向きは、是非すぐにこれを聴いて悔い改めるとよいでしょう。「内気さを心配した父親がギターを買い与えた」という凄いエピソードからギタリスト人生が始まっている御大の、こちらは94年3rd。変拍子や複雑怪奇なキメで重装備を施したフュージョンテイストの楽曲に、アラン・ホールズワースの知性とジェフ・ベックのニュアンスとジョン・ノーラムの燃焼力をひとつにまとめたようなリードギターが攻めまくるというこの人の作風が全面開花。クソ速いレガートプレイがその速さの分だけの情報量を持っていて、注意深く耳で追えば追うほど感嘆。シュラプネルの激テクニュアンス王といえばリッチー・コッツェンがいて、この二人は共演作も出してますが、ブラックフィーリングと抑圧の美学を知っているコッツェンとは違い、まーとにかくオタクなフュージョンギターを獰猛に鳴らしまくるスタイルが痛快です。
ちなみに94年というと、メタル界が「反発してみたものの、そろそろアレに染まんないと食ってけないかなあ、グランジとオルタナ」という空気に染まってきている時期。このアルバムもunで始まる単語をタイトルに冠し(なんとなくネガティブな印象に)、1曲目はちょっとPRIMUSみたいなリフで幕を開けて緊迫した無調変拍子パートに雪崩れ込んで…と、軽~く時代性に沿うアプローチを見せているところにニヤッとします。グランジブームは変則チューニング・変則リズム・パワーコードの発展的活用法etc.のさまざまなアウトロー的冒険を誘発したことにとても意義があった。ロックの世界であの頃守りに入ってたのなんて、様式美ネオクラシカルかSTONE TEMPLE PILOTSを更にチャラくしたような商業オルタナくらいだったんじゃないかと思います(不勉強ながらに言い切ってますが)。このアルバムは全編ダークというわけじゃないにしろ、時代に渦巻く熱量を受けての(と勝手に解釈するところの)鬼気迫る演奏が素晴らしい。
Youtubeを探したらまさかのアルバム全曲フルアップ。しばらく経ったら削除されてるかも知れないですが、1曲目だけバラで上がってなかったので。念のため下にもう1曲。
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