SCSIDNIKUFESIN

15 Apr, 2013

▼最近の収穫、サウンドベイ上前津でRESTLESS HEART「WHEELS」、THUNDERHEAD 「BEHIND THE EIGHT-BALL」(外盤買い替え)、同金山でBUCKETHEAD「バケットヘッドランド」、SIX FEET UNDER「HAUNTED」、RIVERDOGS「WORLD GONE MAD」(2011年復活作)、ANGRA「ANGELS CRY」(外盤買い替え)。最後のANGRAの1stは発売年が94年になっているやつなんですが、"Carry On" "Angels Cry" "Evil Warning"の3曲が、一部コーラスとシンセを追加録音した「EVIL WARNING EP」(94年)バージョンのものらしく、何かレアそうだと思って楽しみに聴いてみたら追加部分は全然良くなくて(しっくりこないだけかもですが)ガッカリ。これについて、オリジナルバージョンを収録した外盤が存在するかどうか、情報のある方がいたらぜひ教えてください!
▼土曜はDOIMOIで初・愛媛でした。がそれについては次回においておくとして、やるやる詐欺状態が続いている最近の外食まとめをいい加減書きます。
【食事編】
▼南山アメ研の皆さんに教えてもらった、いりなかのBuBu。凄くわかりにくいところにあって、マスターのおじさん一人でやっているため混み合うと非常に時間がかかるという、学生街(の奥のほう)ならではの秘境的な洋食店。店内は古いアメ車のパーツやその他小物が所狭しと飾られていて、屋号は車のブーブーからきていると推察した次第。カレー、ハヤシ、オムライスを基本にトッピングがいろいろある方式で、勧められたとおり「唐揚げカレー」を頼んだら写真のとおりでした。
bubu
実食したことがなくて今この写真を見た人は絶対誤解してます。めちゃくちゃうまいのです。オーダーが通ってから新鮮な一枚肉をカットして揚げるフリッター風の唐揚げは、脂身は少なめだがホワホワと柔らかく、未体験の仕上がり。カレー本体は変わったハーブ?の細かいのみたいなやつが多数見えていて、インド風・タイ風・いわゆる洋食風のいずれとも違う個性派。場所的に気軽に行きづらいけど再訪を誓っています。
▼大須でよく行列しているフジヤマ55、の2階にあるお好み焼き本舗は、ひねりがなさすぎる屋号に敬遠しがちですが実は広島人も激賞する本場クオリティの広島焼きの店。店主の熟練の業により麺はパリパリ、キャベツは甘くしっとりとして、「お好み焼きに麺が入ってるのが広島焼き」という安直な考えを叩き直される品です。店内飲食同様の時間がかかるけど持ち帰りも可能。でも出来たてパリパリのを食べるのがいいと思います。
▼道すがら適当に入ってみて当たりだった鶴舞(かなり東別院寄り)の「みそカツ専門店」、えごま。食べログのレビュー件数はまだ少ないですが、昼時は中年男性を中心とした常連客でほぼ満員。専門店らしい透明感(というんでしょうか、油が良くて肉もいい味がある感じ)のあるカツもさることながら、定食の副菜が充実していたり、カツ以外の定食も刺身やら煮魚やらが抜群にウマかったりして最高です。
▼桜山の新しそうで小奇麗な定食屋・キッチン和。土曜定休で日曜は夜のみ営業という、完全平日狙いの業態が心底惜しい(というか土日にランチを食べさせてほしい)。オーソドックスなものからちょっとひねったものまで、家庭的で丁寧な洋食が色々選べます。野菜・肉とも素材に積極的にこだわりがあるようで、揚げ物系にも野菜が積極的に絡んできて嬉しい。ミンチもおいしいミンチでした。
▼大久手でちょっと有名っぽいボンドールはややドッスリと食べ応えのある洋食店。とはいっても学生さん御用達という感じではなく丁寧です。夜はちょっと高くなりそうな雰囲気ですが昼はおおむね1000円以内、しかもデザートつき。半端じゃなく感じの悪いオバサン店員がいるということを前もって覚悟して行くと、無用なガッカリを低減させられるでしょう。
▼今池の韓味屋、家庭的なのが売りだが辛さ推しではなく利用しやすい韓国料理屋。名物のチヂミはタコがたくさん入った厚めものもで食べ応えありです。ひと皿があまり高すぎず、2人や3人で行っても3種類くらい食べられる価格設定も嬉しい。また行って違うものも試したい。
▼在名古屋・淡麗系ラーメンの筆頭とされる「如水」の流れを汲む東新町のなるとや、確かに脂感やや強めの如水そのもの。シンプルだが丁寧さが密度となって表れているスープと、飲んだ後などにもちょうどよさそうな細麺。軽さの分だけ価格も抑えめなところがまた嬉しいです。
▼今池のたかいちもパンチ系ではない「和風豚骨」のラーメン。魚介ダシが効いた濃厚すぎないスープで、常識的な食事として好ましいバランス。チャーシューがかなりしっかりと味のするもので、厚さや食感もよく、食べごたえ感に大きく貢献する好アクセントになっていました。
▼中川区のとだがわこどもランドに花見に連れていってもらう道中で寄った、いちおう高畑が最寄りの高級バーガー店High Farm。ここ最高なのでわざわざ行ったほうがいいです。写真はパイナップルチーズバーガー。
high farm
ムスメ(1歳半)も喜んでかじりついてました。ほどよくゴツゴツしたパテは味がよく、自家製バンズの絶妙な塩梅がまた特筆に値する良さ。セットのポテトは大盛りにできるのでぜひ大盛りで。余談ですが、足漕ぎモノレールから桜を見下ろせるとだがわこどもランドは、名古屋随一の平和な花見スポットとして強くおすすめです。
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▼どう読んだらいいのかわからないサレオツな名前に反して意外と利用しやすい、千種の奥のVivan! cafe+bar=relax。昼はランチ営業をしています。今のところパスタしか頼んだことがないですが、「何々と何々のパスタ」とか言いながらよくあるソースにちょーっとだけ字面どおりの具が乗ってるだけじゃん、というやつと違い、皿全体で料理としてバッチリ仕上がっていて満足。量的にも、この雰囲気につられてやって来る女子にはちと多いのではという食べ応えです。
【軽食・喫茶・甘味編】
▼東別院と金山の間のちょっと奥にある珈蔵、食事やデザートもあるけどモーニングで利用。コーヒーはいろいろ種類がある中から選べて、初心者(私です)にも親切な味の傾向コメントつき。当然ながら専門店クオリティ。モーニングはドリンクの値段そのままのものと、プラスいくらというのと2段階ありますが、そのままコースでついてくるトーストがとにかく極厚で、半カットだけど結局1枚分くらいあります。
▼しゃれこんでロフトあたりに買い物に来た人達が立ち寄るであろう矢場町のアルアビス、種類豊富なランチのパニーニ各種が、作りおきながら良好な出来で、軽めでいいときにはかなり良いです。デザートは単独で見るとやや高いけど、その分ちゃんとよく出来ていて満足しました。
▼既にtwitter上で激しくおすすめしている今池のケーキ屋ル シャポン ファン。189円のシュークリームは、パッと見そこまでの大きさではないながら、食べてみると内側にこれでもかと充満したクリームが凄くて恐ろしい満足感。生地もバキバキすぎずカスカスでもジトジトでもなくおいしい固め生地。もうひとつ看板メニューのカヌレは、カスタードプリンをザラメで囲んでカステラよろしく焼き固めました、とでもいうような説明しづらい逸品でこちらもおすすめ。
▼瑞穂区民から絶大な指示を得ている模様である新瑞橋付近の洋菓子のオランダはやや小振りなシュークリームが100円で買えてしまいます。乳を感じがちな生クリーム寄りのクリームで、満足感充分。最近買ってみた和三盆のロールケーキは、流行りの「しっとりふわふわ生地」とは一線を画する、弾力のある柔らかさとほどよい軽さで、クリームもあっさりしたものが多すぎずに巻き込まれており、シフォンケーキの生クリーム添えをひとまとめに丸めたような出来。非常に良かったので遠いけど通いたいです。
▼上記2店ですっかりシュークリームづいてしまい、おすすめを聞いて行ってみた池下のドゥリエール。生地はドライ&ハード寄りでクリームは乳感高め。同じクリームを極薄のパイ生地に入れた「ミルフィーユ」(いわゆるそれとは全然違う)が、妙なる食感をより楽しめて良かったです。
▼矢場町から鶴舞方面に行く途中のやや中途半端な位置に見えていて、なんか洒落っ気のない店構えだなーとずっとスルーしていたシャンボール、裏を返せば信頼と実績系の老舗であると早く気づくべきでした。ベイクドチーズケーキ風?の外見のフワフワした生地にバタークリームが挟まった看板メニュー「コンチネンタル」、シンプルだがオリジンらしい粒の大きさを感じる出来で、機会あらばリピートしようとタイミングを窺っている次第です。
▼くどいようですが、これだけ食べ歩いているのも、平日を創意工夫に満ちたローバジェットな食事で楽しく乗り切っているがゆえの土日の娯楽です。今日は遂に、会社での昼食を1袋数十円のゆであげうどん+おかずで乗りきれるようにお椀を買いました。器とナイフとスーパーがあればできるオフィスでの簡易自炊について、おすすめ情報がまとまったらまたご報告します。

5 Apr, 2013

▼今年はバズ・フェイトンに近づくことを目標にしよう。と思ってリッキー・リー・ジョーンズのCDを実家から持ち帰ってきたけど、もう今年も4分の1終わってたという。しかもどの曲で参加してるのか分からないというか殆どギターパートがない。いい加減FULL MOONのCDの買おうと思いながら曲作り再開したりしてます。
▼平日の昼食を安価に切り詰めるのはもはや趣味。カップ焼きそば・惣菜一品・饅頭≒0.3Kという組み合わせが固定化しかかっていたところで「アボカド買ってそのまま食べればいいじゃん」ということに気付いて実践し、最近はタレつきまたは味付き(枝豆入りなど)の豆腐を狙うことを覚えました。見切り品ならなおよし。職場の机で食べても好奇の目で見てくる人が近くにいないのは助かっているけど、DIYお得セットが日に日にグレードアップしていく様を、レジ打ちのおばちゃんに確実に見届けられていることは知ってます。
▼SNSを利用していて良いなと思う点のひとつが、「忘れたくないミュージシャンの命日がどこからともなく知らされること」です。生きている人の誕生日すらあんまり覚えられないもので。しかし熱心に情報収集しなくなってるうちにマーク・リアリもGOTTHARDのヴォーカルも亡くなってて、寂しいものです…。いっぽう、レミー(MOTORHEAD)がまだまだピンピンしてるのは何か驚く。
▼レビューの文量が膨大になってしまったので、外食記録まとめはまた次に。CDよりそっちのほうが充実した年間ベストを考えられそうな近頃。
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本日のレビュー:YNGWIE MALMSTEEN「FACING THE ANIMAL」

随分前にも取り上げた気がしますが、HM/HR界においてボンゾと双璧をなす元祖フルパワードラマー、コージー・パウエル(ex.JEFF BECK GROUP、RAINBOW、BLACK SABBATH、MSG、etc.)の没後15年ということで、彼の遺作であるこのアルバムを改めて。(※リリース年月でいくとブライアン・メイの98年ソロ作「ANOTHER WORLD」が最後になっていますが、そちらは3~4年かかって制作されたアルバムであり、コージー参加曲は亡くなるずっと前に録られていたとのこと。→ソース
90年代のメタルといえば、すぐにグランジになびかなかったミュージシャンもあるとき突然「今度のアルバムでは『怒り』を表現したんだ」と口にしてヘヴィな作風に取り組むことが多くありました。このアルバムがそういう趣旨だったかどうかは、当時のインタビューの内容を覚えていませんが、ここからビシビシ感じられる彼の怒りは本物です。「SEVENTH SIGN」~「MAGNUM OPUS」と、彼のキャリア中初めて2作連続でシンガーを務めたマイク・ヴェセーラに、ケバケバな嫁・アンバーをリアルに寝取られるという冗談みたいな事態が本当に起きた後で制作されたこの作品では、裏切り者へのディスがテーマの曲があったり、当て付けの如く新しい彼女に捧げた曲が入っていたり(ちなみに前作にはアンバーに捧ぐインスト曲が入っていたという…)しつつ、何より楽曲のアグレッシヴさ、重心の低さが過去最強。
シャッフルの曲なのにまるで無視して高速16分ユニゾンをかましてくる冒頭曲イントロの異様な緊張感。コージーのバスドラ激打と相俟って、コブコブの岩肌をキャタピラでかっ進むようなノリが新機軸。続く2曲目のタイトルトラックでACCEPTばりのドッスリしたヘヴィネスをもってきて、こりゃ降参して聴き入るしかないなと早くも捻じ伏せられる感あり。その後も過去作とまったく被らない方向で多彩なバラエティを見せ、改めてイングヴェイの感性の広さ、間違いなく仕上げる精度の高さを確認。ワンパターンな速弾きマシンだという揶揄を目にすることも多いけどとんでもない。大変耳のいい人です。
常時ギョリギョリとナチュラルオーバードライブがかかったようなハイトーンで攻めるマッツ・レヴィンのヴォーカルは、北欧人シンガーに期待するものとは違いながらも、このアルバムの攻撃性に力強く加勢してくれています。気に入った人は元CANDLEMASS組と1枚だけのアルバムを残したABSTRACT ALGEBRAを聴いてみてください。ベースは例によってインギー本人とバリー・ダナウェイが数曲ずつ担当。マルセル・ヤコブじゃあるまいしベースだけで存在を主張してくることはなし。キーボードはイェンス・ヨハンソンの後をレギュラーで埋め続けるマッツ・オラウソン。今作ではあんまりリードパートを与えられてませんが、バッキングでなかなかきめ細かく表情を変えていて、全体の多彩な印象に重要な一役。
そして御大コージー・パウエル。グラハム・ボネットとALCATRAZをやり、ジョー・リン・ターナーを「ソウルメイト」と呼んで自らのバンドに引き入れ(そして仲違い)、ロニーともAEROSMITHのトリビュートアルバムで共演を果たすなど、「リッチー(・ブラックモア)の元共演者食い」をライフワークにしているイングヴェイが、ここへきて遂にコージーのアルバム1枚フル参加という夢を掴むわけですが、まさかこれが遺作になってしまうとは思いもよらなかったことでしょう。体よくコンプとリヴァーブで仕上げられたモダンなサウンドプロダクションの中にあってもそれとわかる全手足の激烈なフルストロークは、重々しくもグイグイ前に出るこのアルバムの作風とまさに合致し、良さを更に高めています。このアルバムがあることはインギーの人生の中でも宝だろうなーと察します。
全13曲(うち1曲は短いインスト)とフルボリュームながら、ビシーッと張った線がずっと緩まないこの感じは、MR. BIGの復活作「WHAT IF」にも通じるところ。こんなに鬼みたいだったっけと息苦しくなりそうにもなりながら、それよりも畳み掛けるグイ押しが勝って快く聴き通せます。「メロスピ」「ネオクラ」の祖はこんなにもロック。
この映像が何なのかは謎。
叩いてるのは違う人ですが98年のライブ。マッツ・レヴィン歌えてますね~。
ところでこのアルバムのジャケ、シンプルにインギーの正面カットのみというデザインですが、このタイトル(意訳=「ケダモノとご対面」)でこのジャケとは、ケダモノはオマエか!と心中で突っ込まずにはいられない。
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30 Mar, 2013

▼実家の夕飯で満腹になりすぎて、何をする集中力も起きず。そういうときによく習慣として、ブティック系エフェクターのチョイスが信用できる海外サイト(Prymaxe VintageTone FactorMusictoyz)を巡回するんですが、足元の死角は既に消え去ったのでその必要もあんまりなくなった最近です。しかしながらこの3サイト、海外発送OKかつ送料もバカ高ではなく、国内流通品が法外な値段だったりしたときにはオススメです。歪みはWAMPLERBARBER ELECTRONICSが相変わらず気になる。WAMPLERはルックスがもうちょい無骨になってくれれば。
▼その死角なき足元、おすすめの品ばかりなので改めて紹介しておきます。数年にわたる試行錯誤もこれで定まった感あり。
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YAMAHA VP-500 (下段右)
見てのとおりのボリュームペダル。重くなく、大きくなく、作りも丁寧でノイズレスということで隠れた銘器とされる品だそうで。ボリュームペダルとワウは世の中どうして金属製のクソでか重いやつばっかりなのか、理解できないのはステージングが地味なせいか。これはミニマムボリュームツマミがついてるのがポイントで、そこを最高に重宝してます。
TRIAL Wide Preamp (下段中央)
最近のニューフェイスでありメインの歪み、というかゲインブースター。アンプとペダルの歪みの混ぜ方について随分長い間迷走してましたが、「混ぜる」のではなく「継ぎ足す」という発想でアンプのポテンシャルを活かしつつコントロールしてくれるこのペダルにより、一発解決となりました。先日ioueeeのステージでもJC120にこれをつないで使って、アンプのツマミをいじりに行く代わりにこれで全て済ませられてしまった次第。
MI AUDIO Tube Zone (下段左)
長いことメインの歪みにしていたペダル。自然なチューブ風の歪みと恐ろしく幅広い音作り能力が強み。Wide Preampに置き換えたことで、「自然なチューブ風の歪み」というカラーを付加して少しの濁りを生んでいたことが判明(実は超デリケートなハイゲインの世界!勉強になった)。降板の憂き目を見かけましたが、ソロ用ブーストに使うとむしろその性質が最高に活きたため、めでたく続投。MI AUDIOの歪みはすべて、クリーンブースターとしても使えるように作られてるそうですよ。
BURKEY Flatliner Six (上段右)
これは最強にオススメのパワーサプライです。6個口はそれぞれ独立した安定化電源で、デジタルエフェクターを別口にする必要なし。加えて、9V・12V・15V・18Vと電圧を変えられる。しかも6つ全ての口でバラバラに。先述のTube Zoneは24V駆動が可能なので、12V+12VをYケーブルでまとめて使ってます。
SONIC RESEARCH ST-200 Turbo Tuner (上段左)
PETERSONのストロボチューナーと互角のスピードと精度を誇るとして、一部で話題になった品。最近じゃTC ElectroncのPolyTuneに押されてますが(あれも反応はかなりよい)、こちらもいいチョイスです。海外から直に買ったほうが格段に安いです。
あとは曲によってトレモロが加わるなど。出口に構えるアンプはSOVTEK Midget50H(+会場の借り物キャビ)です。3/23のライブのときも、バンド全体の音作りについての好評を耳にして何よりでした。うーんオチなし。ひたすら役立ててください。
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本日のレビュー:BAKER GURVITZ ARMY「HEARTS ON FIRE」

REPERTOIRE再発で聴ける70年代B級ブリティッシュ・ロックで最もメタルに近い部類であったTHREE MAN ARMY(前身のGUNというバンドもかなり近い)のガーヴィッツ兄弟に、ジンジャー・ベイカーとヴォーカリスト(MR.SNIPSと名乗る)が合流したバンドの76年作。3rdかつラスト作だそうで。過去作は、ゴリゴリパワー全開だった初期THREE MAN ARMYに比べるとレイドバックした大人感が漂う部分もあったように記憶していますが、こちらは初心に戻ってか、とりあえず序盤はPRIDE & GLORYかと思うような(声がちょっと似ている)ガッツリ泥臭ハードロックで押してくれます。かっこいい。聴き進むともろダンスソウルみたいな曲や、かわいいキーボードが入る曲もありますが、やはり滑り出しのツカミに成功しているだけあってか快いブレとして感じられます。リック・デリンジャーがやるような振れ幅にも近い。演奏は非常に締まっていて、B級ブリティッシュハードにありがちな「イガイガと歌い倒すおっさん声ヴォーカルが気になる」という事態もない。ジンジャー・ベイカーは小回りを効かせながらも非常に華のあるハードヒットを繰り広げてます。76年という時期もあって、「とりあえずやる」から「狙いを定めてやる」に程よく移行済みなのも聴きやすい。(正直、ペンタゴリ押しのオールドロックは聴き分けに限界があるワタシです)
有名バンドから一歩踏み込んでブリティッシュハードの世界を掘ってみたい人にはオススメのバンドでありました。

26 Mar, 2013

▼去年の7月末にリリースしたアルバムのたった4公演だけのツアー、2月からひと月半かけておこなっていて、その最終の名古屋が無事終了しました。フー。1件企画を仕切ると1年は休養する我々が同時進行で3件(福島のみ会場のオーガナイズ)も手掛けるのは未曾有の出来事だったわけですが、つつがなく終えられたのも関わってくれた皆さんのおかげ。ありがとうございます。
▼名古屋はstiffslackおかかえのmalegoat、去年新宿NINE SPICESのイベントで引き合わせてもらった大阪のNiard(ex.ナイスパの伊藤さんにもこのへんいろいろ感謝してます)を招いて、ドサクサでわたしのソロ=ioueeeも混入するという計4組。わたしはとにかくCDRのプロモーションとしてのみのステージになりましたけども、思いが実ってたくさん買ってもらえました。わたしもこれでたくさんCD買えます。原価を下げてクオリティを上げる自主CDRづくりは今後も突き詰めていきたい所存。
Niardは勝手に日本のEXIVIOUSだと思ってる人達。最初に共演したときはうおースゲーと思っているうちにサーッと終わってしまったイメージだったので、長めのセットに期待していたら、ベースとギターで計2回も弦切れるという。しかしながら全パート隙のない演奏力と構成力の恐ろしさはじゅうぶん伝わるステージでした。 惜しくもカットされた"Equal"聴きたかったなー。ライブでたまにあるこういうハプニングの対処法を、ワタシはむしろ楽しみに見るんですが、あるはずの弦がなくても穴をあけずに見事演奏をつないでいたし、2度目の弦交換タイム中に始まったジャムでは日頃の鍛錬が窺い知れる饒舌なアドリブがサスガでした。バンドのこういう生々しい姿を見られるのはレア。
ちなみに打ち上げでは、学生時代は口がバイクに乗って走ってるような人だったのにここのところすっかり大人しくなったと思っていたDOIMOIのボーカル二村君(※大阪育ち)が、真性大阪人である彼らに同卓で囲まれて、ひさびさに公共モード全開になっていた次第。オフでも容赦ない人達です。
▼打って変わってmalegoatはポンポンと曲を続けていくこざっぱりとしたステージ進行。拍子やフレーズのひねり方にせよ何にせよ、エモ風国産バンド(それはそれの風情ありですが)の枠を大きく超えたUSスタイルがやはり痛快。異常に重量感&キレのあるリズム隊は特に外タレっぽいといつも思う。ベースのハジメ君、リハ前にわたしが二束三文で打ったEXOTICのEP Boosterをいきなり使ってくれたんですが、曰く「今までにない感じの低音の押し出しがあって、よかった」との事。買ってくれたTシャツもライブで着倒してくれることを願う。この日2度目の披露だというホヤホヤの新曲をやってくれて、なんだか複雑にガクガクしたリズムのキメがあって微妙に新機軸。かっこよし。
▼自分達の演奏は、相変わらず実感と評判が食い違うのでなんともいえませんが、えせホーミーもキマッたし、最新作全曲再現はきっちりできたかと。40分以内のアルバムを作ると心置きなく全曲演奏できたりするからいいなあと思いました。次も(いつの話か知りませんけども)そんなもんでいこう。味仙でダーッと打ち上がり散らかして、26時そこそこの帰宅。地元のライブはそこがすばらしい。

本日のレビュー:ETNA「PUZZLE」

買い物もたまってきてるのでいい加減レビュー復活します。日記本編とは脈絡なく、今日はこちら。同じユーロプログレでイタリアにもETNAがいましたが、こちらは初期MAGMAのベーシストだったベルナール・パガノッティ率いるプロジェクトが 94年に発表した唯一のアルバム。
女性ヴォーカルで、デジタルシンセバリバリ、ギターの存在感はあまりなく、ベースは例のあのボグェ~ッとしたハイゲイン&ハイサスティンサウンド。今更ニューエイジ?てなネイチャー系の透明感(伝わるでしょうか)がけっこうプッシュされていて、スネアもスチュアート・コープランド風のハイピッチだし、90年前後だけで終わったサイバー感満載の微妙すぎる佇まいなのですが、パガノッティの唸りがひたすら強烈に全体を牽引しているお陰で「辛口プログレ」としてまとまってしまっているという。いい仕事しすぎでしょう。シンガーのローラさんもZeuhlファミリー風の絶唱をときおり繰り出します。MAGMAファンかつ「時期はずれこそ真の旬」派のリスナーにはなかなかおすすめ。
試聴リンクは残念ながらまったく見当たりませんでした。STEWART/GASKINミーツMAGMAを妄想してしのいでみてください。

19 Mar, 2013

▼大学時代は知っている人にゾロゾロ出くわしていたサウンドベイのバーゲン初日、もう身の周りで欠かさず行く人も少なくなってきたけど私はしぶとく行ってます。土曜の収穫、サウンドベイ金山でSTELLA VANDER「D'EPREUVES D'AMOUR」(91年ソロ、クリスチャンほかMAGMAメンバー参加)、YNGWIE MALMSTEEN「MAGNUM OPUS」(外盤買い替え)、POKERFACE「LIFE'S A GANBLE」すべてバーゲン品で。上前津は何も買わず。消化不良につきハシゴし、栄スカイルのブックオフでLAW AND ORDER「GUILTY OF INNOCENCE」(89年MCA)、栄ミュージックファーストにてETNA「PUZZLE」(ex.MAGMAのパガノッティによるプロジェクト)、GONG「SHAMAL」(75年)、MOTHER LOVE BONE「MOTHER LOVE BONE」、大須グレイテスト・ヒッツにてCLUTCH「TRANSNATIONAL SPEEDWAY LEAGUE:ANTHEMS, ANECDOTES AND UNDENIABLE TRUTHS」(グラジ色濃厚な93年1st!)、O.S.T.「TOP GUN」。とにかくミュージックファーストがマイナー新しめプログレ叩き売り祭りでした。
それと、夜に出掛けたKDハポン(※詳細後述)にて南山アメリカ民謡研究会卒業組の音源。カーリーズの限定7インチ「baby blue / スローモーション」、rika siakaiのデモCD-R、john Q.の2曲入りCD-R、はぐれメタルてちちも入ったコンピレーションCD。
▼ということで16日の晩は、トゥラリカの面々ほか、お世話になってる才人が多い南山アメ研の、今年の卒業生が組んでいるバンドが集まった記念イベント的ライブに、珍しくヨメさんつきでお邪魔してきました。視界に入る人の9割くらいは一回り前後歳下という空間ながら、未だに文系学生の脳が抜け切らない自分なので問題なし(実際は多くの面識ある人に助けられた)。
▼席を陣取るとじきに開演。なぜか全員ではない卒業生が並んで嵐のカラオケを歌い出した、と思ったらそれが1番目の出演バンドてちちでした。秋頃に初対面で少し喋ったときに「楽器もバンドも何もやってない」と言っていた人が普通にメインボーカル(ピン)を務めているではないか。メンツ・人数含め相当流動的なグループらしいので、聞いた言葉は確かに字面上間違ってない。この後に続く3バンドからのメンバー5人を従えて、管弦入り乱れての愉しげな小唄を数曲披露してササーッと終了。担当楽器が本職でない人もいて、練習もシリアスに詰めてやれていなかったそうなのだけど、むしろその状況下で発揮されるポテンシャルが各人期待していたとおりでばっちり楽しみました。
▼続いてDOIMOIのレコ発東京編にも出てもらったrika siakai。いつもライブではMCで恐縮しまくっているイメージがあるのだけど、この日はさすがに日常会話モード。パフォーマンスも心置きなくパーッと出すもの出せている感じで、改めて震える。突き抜けすぎているヴォーカルの衝撃にも多少は耐性がついてきたところで、ちょっとピアノに集中して聴いてみたところ、行きそうな方へ行かなかったり思いがけないところで仕掛けてくる的な絶妙さが随所に(たぶん天然で)混入しまくっていることに気づく。そのへんが偶然CLIMPEREI・ZNR・SLAPP HAPPYあたりに通じる欧州的不気味さを醸し出してたりして、彼女らのナゾ感をより大いなるものにしているようでした。個人的なハイライトは、永見さんが限界のタイミングでマイクスタンドのネジを直したその手で、続く駆け上がりのグリッサンドを完璧なオンタイムでキメてきた一瞬。あのような瞬間こそ、人がどれだけひたむきに音楽に従事しているかが窺われる。という私の持論です。
東京では品切れで買えなかったCD-R音源は、「バランスもおかしいしサーッとかいう音も入ってる」という本人談だったけど、ノーコンプ・(何曲かでは)ノーリバーブで成り立ってるボーカルがSP盤の如き生々しさで、また震えた。
▼3番目は、前日の金曜に自主企画で解散ライブを遂行済みのカーリーズ。去年発売したアルバム(ワタシが録音させてもらいました)が各地の良心ある仕掛人によって広められて、静かで温かい騒ぎを巻き起こしているガールズバンドです。見に行けなかった前日の自主企画こそラストライブで、この日は特別ボーナスとして見るのがスジだろうと思いながら見守ってましたが、とても解散したばかりのバンドだとは思えない覇気みなぎる演奏。特に、しっかり客席に目をやりながらキビキビとした手つきでギターを弾くリーダーのトミーさんは、確実に先を見ている人の佇まいでした。実際彼女は、ドラムのカーリーさんとトゥラリカの3分の2とともにトキノミノルという新バンドを進行中。
前日はバンドの演奏と歌をかき消すほどの全編シンガロング&モッシュの嵐だったそうですが、この日は何やら様子が違う。序盤は皆じっと衝動を抑えながら最後の演奏を大切に聴き入って、ラスト2曲くらいになって遂にこらえきれず合いの手大合唱が噴き出すという美しい展開。いかに彼女らが愛され惜しまれているかを物語っていました。ツイッター上で見られた「解散を活動休止にする運動」が実ったのか、現在の公式ステートメントは「活動休止」に変更されたようです。美談。セルフレコーディング&ミックスで制作された7インチも言わずもがな最高。新曲"baby blue"、不安定な和音が訥々と終止形に向かうイントロが、いかにもラストという風情で大変泣ける。いっぽうの"スローモーション"は、「普遍的な良いもの」をおそろしく的確に吸収&アウトプットする彼女らの器量が全開でまたよい。
▼ラストはオールドスクール・スラッシュコアをとにかく刻むはぐれメタルで空気が一変。部外でのライブやリリースではカーリーズやrika siakaiが目立ってきたわけですが、やはりこういう場では激なるものが最後にくる以外ありえません。女子客はサーッとフロアの端や2階にハケて、ここまでの進行でたまってきたいろんな感情を思う存分モッシュに代える男衆。バンドサークル内モッシュは危険行為が少なくて、温かく見ていられるのがよいです。
彼らのライブは2年以上前に見たきりなのですが、高速2ビートをものともしない安定の痙攣リフ&シンガロングを確実に体得していて、非常にキレキレ。ドラムのハジメ君のタム回しは特に鮮やかだったなー。コワモテ系バンドのピンボーカルでよく見る、背を丸めて飢えた熊風にドスドス立ち歩くあれも堂に入ったものでした(まだ22歳なのに)。今後は葉隠と改名して存続していくようなので、是非お知りおきを。
▼もう1バンド、メンバーの都合で出られなかったjohn Q.という卒業生バンドがいて、ドイモイのあいつだってことで私を見つけて声掛けてもらって、2曲入りのCD-Rをいただいてしまいました。これがまた、ディストーションを悪魔に差し出して潔白になったATROXや後期THE 3RD AND THE MORTALか、ダグマー・クラウゼが裏返って2世紀くらい先に修道女として生まれ変わったか、てな感じのエキセントリック&必然美なフィメールvoトリオでびっくりしすぎ。危険ゾーンへの踏み込み方のうまさ、端々の事象のおもしろさとマクロな構築性とのシナジー、何を標榜しているとも感じさせない独特のヴォーカリゼイションと、どれもハイレベル。加えて、少なめの印刷面積+手描き線でコンビニコピーの味を逆手に取るジャケデザインにも共感。手塗りのワンポイントで色を入れることで広大なモノクロ部分を一気に有意義化する小技まで効いてるときた。ぜひこの日のに生演奏も見たかったけど既にかなわないので、何かの形で埋め合わせてもらえることを期待し続けます。
▼以上、若い彼らの今後の活躍を願って長めに。次回からはそろそろCDレビュー復活します。
▼あと、DOIMOIはライブが近いです!最新作を全曲再現するレコ発ラストです。
3/23 (sat.) 名古屋 今池 Huck Finn
open/start 17:30/18:00
DOIMOI, malegoat, Niard, ioueee(DOIMOI杉山ソロ)
adv/door 2,500yen / 2,800yen
ご予約はホームページから。何卒!

15 Mar, 2013

予告どおり、今回も機材の話題で。これまたライブの共演をきっかけにお世話になっている東京のMIRRORのギタリスト・森さんが、趣味と実益を兼ねた電気・音響工作マニアで、先日遂に新宿NINE SPICESにて執り行われた森さんのシールド製作講習会ワンマンショーで登場した品々を、まとめてドカーンと借りて試奏させてもらえたのでした。
前回の日記のTRIALのペダル同様、その中から一番好みに合った品を実際に購入させてもらってます。既にFacebookにも簡易版を投稿済みですが、改めてこの日記でも詳しくリポートをば。
前提:シールドの役割認識
機材を紹介しているブログや小売店の文句を見ていると、あたかもシールドによって良い音が足されるような印象を受ける文面をたくさん見かけますが、信号がシールドを通ることで何が起きるのか、まずは正確に認識しておきたいものです。
  • ケーブルやプラグを経ることで起こるのは、大なり小なりの劣化(情報量の減少)のみ。ノイズ以外は何も足されない。
  • ケーブルの種類によって劣化の傾向に違いがあるということは、数値で測定できる事実である。(参考:MIRROR森さんが行ったBELDENシールドのL/C/R測定
  • 「とにかく劣化が少ないケーブル」よりも、「聴こえてほしい成分の劣化が限りなく少なく、不要な成分はそこそこ削られるケーブル」のほうが、その楽器にとって好ましい音=「良い音」に聞こえる場合がある。
ギターの場合、「歪み」を使うということもポイントになります。「どう歪ませるか」の手前の「どんな音を歪ませるか」が、シールド選びにかかっているといえます。歪んだあとの音をいじるのとは決定的な違いが生まれることもあるし、場合によってはつなぐペダルの数を減らせたりするかも知れない。
ということでなかなか侮れないシールド選び。以下、参考になれば幸いです。音の傾向を客観的に形容するには音響的な言葉を使うのが本来好ましいですが、ニュアンスをつかみやすくするために、人体への攻撃に例えてみました。表面だけでとどまるのか骨まで響くのか、自分が食らっているのを想像しながら読んでもらえるとよいかと。頭に近いほど高音域、足に近いほど低音域のイメージです。
BELDEN 8412: 頭をつかんで腹~下腹部にひざげり
「太い」「フルレンジでロスが少ない」「ギターにもいいけどベースによい」「海外の放送用ケーブルのスタンダード」「オーディオのRCAケーブルの定番」などとして知られる品。
中低域以下の存在感がしっかりあり、ギターに使ってもベーアン用スピーカーを一緒に鳴らしているような感じをともなう気がします。しかしこもる印象はなく、高音も出ている。ギターが1人だったり、スキマ多めのアンサンブルだったりと、単独で上から下まで広い音域をカバーしたいような場で使うと最適でしょう。強く歪ませると低域が飽和しがちかもしれない。
BELDEN 9395: 顔面にグーパンチ、ももにビンタ
エレクトリックギター用の王道的な存在。
ハイミドルの明るさ、アタッキーさが支配的で、歪ませるとパキーンという感じで中高域から先に耳に入ってくる印象です。いっぽう低音は積極的にスッキリめ。「軽いな」と思わない程度にコシはあり、この絶妙具合が人気の秘訣か。バンドアンサンブルの中で歪んだギターに求められがちなバランスと一致した傾向を持っていると思います。
BELDEN 9778: 頭にキルティング袋 肋骨~腹をグーパンチ
一般的には「明るい」「シャープ」などと言われがちなケーブル。
個体差もあるのかも知れませんが、私感としてはむしろローパスフィルターがかかったように高域がカットされる印象でした。更にローエンドが切られて、もう少し上のローミドルが膨らむバランスに感じます。アコギやキーボードなど、もともとレンジの広い楽器をアンサンブルの中でほどよくまとめるのに最適かもしれない。またはリードギターには、いい感じにマイルド&リッチなトーンをもたらすかもしれない。
BELDEN 8410: 腹にグーパンチ、顔面にビンタ
9395と並ぶギター用の裏定番か、としてじんわり認知されつつある注目株。
ハイミドルの明瞭さを持ちながら、8412をもう少しスッキリさせたような低域。いい具合にポイントが絞れているのか、歪ませても低音が周りを食いつぶすことなく、明るさが保たれます。割とオールラウンドにいける印象です。
BELDEN 8402(方向あり): 顔面にバケツの水、ももにビンタ
これはなかなかのレア種だそうです。森さん曰く「8412の先祖で、かなり古い設計らしく、シールド線も8412とは異なる黒光りした物を使ってた。TOMOCAが特注でBELDENに出しているらしく、海外でも滅多に手に入らないらしい。」との事。
薄いと感じないギリギリのところまでスッキリした低域と、高音はギラギラとうるさいわけではないが倍音の天井が高い印象で、とにかく開放感が独特。ハムバッカー×ハイゲインの組み合わせってパワーはあるけどギターらしいジャリつきがどっか行ってしまうよな~、と悩んでいたワタシを見事救済してくれました。ディストーション乗り最高。ただし値段はBELDENのよく見かける種類より若干高めですが、それでも捨てがたく、これのフルセットを森さんに注文して購入した次第です。
BELDEN 8402(方向なし): 顔面にビンタ、ももにグーパンチ
8412と同じく方向性をもたせられる8402は、方向性のありなしでけっこう違いがわかります。なしにすると、上寄りにパァ~っと開いていたのが若干グッと詰まった印象になり、方向性ありと8410との中間のような感じになります。
BELDEN 9394: 顔面にハリセン
パッチ用に向きそうな細いケーブル。明るく、軽いです。悪く言うと古くてチープな感じもします。敢えてこれを選ぶ場面もあるかも知れないですが、ハイファイからは遠ざかる方向にあるキャラクターです。
カナレ: 肋骨~腹を上履き袋で殴る
日本のオーディオ用ケーブルの大定番。
ここからという境界がない感じで上と下がなだらかに削れて、自然にミドルが残っているとの印象。「ミドルがふくらみ気味に感じる」というほどの積極的なキャラではなく、一聴するとバランスはとれています。ただバンドメンバー皆がこれを使っていると、全体の抜けが良くなさそう。
モガミ: 顔~頭と腹をビンタ
番号があったかもしれませんが失念です。国産のハイファイかつ高すぎないオーディオケーブルの代表選手。
飛び抜けてどこかだけパワーがあるという積極性はないながら(なんとなくBELDEN偏重なバイアスがかかってるゆえの感想かもと)、高域を中心にバランスよくまとまっている印象で、情報量は充分。フラット感にはかなり長けている部類かと思います。
▼以上でした。用途や環境によっては、ここでネガティブ寄りに読み取れることが、良い特徴に転じることもあります(逆も然り)。お使いのアンプやペダルの癖や、バンド全体の音をイメージしたうえで、適宜解釈してもらえればと思います。

10 Mar, 2013

▼最近の収穫、サウンドベイ上前津にてDEEP PURPLE「WHO DO WE THINK WE ARE」、BAKER GURVITZ ARMY「HEARTS ON FIRE」(76年)。3月のバーゲンは16日土曜から。いい加減たまってる外食記録は次回以降に。BuBuとお好み焼き本舗は忘れないこと(公開備忘録)。
▼さて本題です。去年東京のNine Spicesで共演して知り合って、今月23日のDOIMOIレコ発名古屋編にも出てもらうことになった大阪のインストバンド・Niardのドラマー・高早さんが、楽器工房のマスターかつエフェクタービルダーであり、「完全メタル仕様の歪みペダルを開発するにあたって、これまでに作った製品を試してみて意見をもらいたい」というありがたい申し出を受け、高早さんセレクトの4台を一時的に拝借して試させてもらったのでした。
で、せっかくなので、アリが咳をする程度の影響力(のなさ)の当ブログながら、その4台をネチネチ紹介させてもらおうと。当方エフェクターの所有履歴はさほど豊かでなく、ダイオードだオペアンプだという技術的な知識もゼロなので、とにかく音楽的にどう使うという目線だけから書いていきます。そして基本的に、「好みのハイゲインサウンドになるかどうか」を軸に試しています。それでは以下。
TRIAL Wide Preamp
まずは高早さん自身のブランド・TRIALから2つ。はじめはオーヴァードライブ/プリアンプの「Wide Preamp」です。これ私が実際に買って、メインの歪みとして長年使ってきたMI AUDIO「Tube Zone」と置き換えたばかり。どのアンプにつないでもそのアンプの音のままブーストされる、とにかく透明で順応性の高い歪みとして開発されたそうです。これ単体のキャラを確かめると、非常にツブの細かい、チューブライクなカリッとした質感がありつつEQ的に偏ったピークを感じさせないオーバードライブであることがわかります。ブーストというと「太い=良い」神話が根強いですが、これはむしろフラット状態だと低域がスッキリする印象。
私はSOVTEK Mig50Hの前にこれをつないで、両者の歪みを混ぜて使ってます。今までと比べるとペダル側の歪みの量を減らすことができ、濁りなく腰の据わったハイゲインが出せるようになりました。フラットなフルレンジブーストなようでいて、聴感上の「ゲイン感」にかかわる成分にうまく絞られているような感覚です。歪みの絶対量を減らせた結果、低音弦でゴソゴソやるフレーズもミドルポジションのテンションコードも、全面的に解像度が向上して、音量も少し小さく済むようになった気がします。これはバンドアンサンブルにとって大きなプラス。
真空管アンプだと特に、ゲインを上げるに従って太さが消えてゲショゲショになるとか、あるいは低域ごと持ち上がりすぎてブーミーになるといった問題があり得ると思いますが、一番好ましいバランスのところでツマミを止めて、あとはこのペダルで好みの歪み量に調整するといった使い方が非常に効果的かと思います。ポテンシャルはあるはずのアンプを思うように使いこなせないでいる、ペダルの限界を感じてアンプ改造を考えている、またはペダルの歪みに関して↑のような悩みがある、という人には真っ先にオススメしたい品。
TRIAL PockeTS
名前のとおり、極小サイズのTube Screamer系歪みです。軽さと小ささは本当にびっくりします。カラー的には「昨今流行りの『こもり』偏重な解釈ではない、ミッドの気持ちよい張り出しがあるキレの良いTSサウンド」を標榜したとのこと。onにするとミッド~ハイミッドがギュッと詰まって、ボーカルに近いようなバランスに。程よいコンプ感も加わって非常に「歌いやすい」音になります。
と同時に、低域の芯が絶妙に確保されるので、「中高域がせり出す」と「太い」が難なく両立する不思議。その応用編で、超ゴリゴリなのにファット感を失わないダイムバッグ・ダレルみたいな音も、全体のセッティングの工夫次第で出せたりするんじゃないかなと思いました。そこまでいかなくても、常駐オーバードライブ/ディストーションとしての使い方も全然OK。強力な歪みの後段にこれを置いてしまうと、歪み同士で飽和してしまって充分なレベルブーストを得にくいので、そういう場合は純粋なクリーンブースターを使うが吉。
TBCFX Mighty Drive
残る2つは、神戸のTONE BLUEの製品として作られた品を。まず「Mighty Drive」は「CUSTOM AUDIO AMPLIFIERSのOD100ライクな歪み」というコンセプトの品。といってもOD100の音を(Youtubeでしか)知らないので、浅ーい感想になると思いますが…
歪みの質は充分にアンプライクで、JCとこれだけでもばっちり使える音になります。よく効くEQツマミで、ジャキッとトレブルを立たせることも、ミッドをスクープした邪悪トーンも実現可能。多少極端なセッティングにしても不自然な色付けを感じません。BASSツマミはEQではなく独立したゲインコントロールになっているそうで、全体を食い潰すことなく低音だけグングン膨らますことができます。一定以上の歪みの前でそれをやると、ブッチブチのファズみたいになってしまうくらいのパワー有り。極力クリーンなアンプでメインの歪みに使う場合なら、能力の上限まで活かしきれると思います。敢えてストーナーロック風のブーンとした音作りに使うのも良いし、ベースレスのバンドのギタリストにもかなり強力な助っ人になりそう。
TBCFX Royal Drive
最後のこれは、ツマミを見ても分かるとおり王道MARSHALLサウンドの再現系です。カラーがはっきりしている割に、ほかの歪みと混ぜても快適に使えて、しかも決して外すことなく全てのアンプをMARSHALL風にしてきます。先のSOVTEKから、FENDERのSuper Champまで。スラッシュメタルバンドがやるようなモダンなトーンまではこれ単体でカバーできませんが、オーバードライブとディストーションの境目のような肉感的な歪みは大得意。VAN HALENのフレーズを弾きたくなる感じです。ZVEXの「Box Of Rock」やCATALINBREADの「Dirty Little Secret」と趣旨を同じくする国産ハンドメイドペダルとして知れ渡るべし。
▼機材に関するボキャブラリが乏しくて情けない限りですが、以上ぜひともお役立てください。繰り返しますがWide Preamp非常にオススメです。
次回は、MIRROR森さんからお借りした大量のシールド比較記録でいきます。

2 Mar, 2013

▼サンフランシスコ出身と称しながら常に名古屋に滞在している我々、今回は同じく名古屋の小鳥美術館とレンタカー同乗での大阪日帰り旅となりました。ゲストドライバーがいたことはあったけど、演者同士での乗り合わせは実は初。封印されたはずのシモネタを我慢しきれずチラホラ漏らす者も現れつつ、渋滞の車中をいつもと違うテンションで乗り切って、暴風吹きすさぶ鈴鹿の山を越え(本気で危ないレベルの横殴りの強風だったし実際事故現場を多数見た)、2時間半かけて大阪へ。
▼会場のConpassがsunsuiだった頃に出演したことがある小鳥美術館のお二人、「『総理大臣も食べに来るうどん屋がある』といってGUIROの人達に連れてきてもらった」という老舗うどん屋を勧めてくれるも屋号がわからず、「総理大臣 うどん」で検索してもヒットせず、多分ここじゃない?あっ何か違う、でも良さそうだからここにしよう、という流れで会場すぐ近くのにし家にて昼食。老舗風の佇まいで、クオリティが高く価格は手頃という大阪食のハイ・アベレージを堪能。完全に当たり。私は「鳥天定食」(確か840円)をいただきました。サラダ・半熟タマゴ天・香の物つき、麺と米はいずれも大盛り可だったので麺を大盛りに。
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麺は讃岐とは違うモチモチ系で、しかししっかり詰まっていて喉ごしもよく最高。鳥天はあっさりしてるはずのムネ肉が揚げたてだとプルプル柔らかいというあれ。またConpassに出させてもらうことがあったら再訪決定です。
▼会場は演奏スペース&客席の外にドリンクカウンターと椅子・机があるという過ごしやすさ。全バンドのリハ中ずっと快適にいられました。むろん全バンド、自分達が見たくてご出演願った人達だったこともあり。CARDが終わる頃に近所の大丸(百貨店)に突撃し、みやげ用の551の肉まんを購入。例によってけっこうな長さの列に並んで待つわけですが、恐るべき手際の良さ(作る人もレジの人も)、恐るべきまとめ買い(50個の人がいた)を目撃できて退屈知らず。名古屋チームは結局全員、肉まんを食べました。更にワンフロア降りて薄皮たい焼きも買ってみたけど、これは高槻で食べたたい夢のものに勝るほどではなかった。
▼関西方面で仕事をしている大学の後輩なども集まってくれる中、やや押しの開演で一番手はCARD。去年8月・9月に対バンして以来のおつきあいです。相変わらず必要十分すぎるエフェクトさばきとフレーズのねじれ具合がすこぶる良好。PAとの相性なのか、ヴォーカルの芯とハリもこれまで以上に感じられて更によし。以前、「アップル製品のCMのような」という感想を持ったことがありましたが、FIELD MUSICを知った流れで「ドリーミーポップ」といわれる動きを軽くリサーチした耳で改めて接したら、それの相当ハイレベルなやつだ!と認識が新たになった次第です。「まさに今」な表現をうまい具合にできる人は自動的に尊敬の対象。
続いて小鳥美術館。MCで「飼育係」がいつの間にか「学芸員」になっていたことに気づく。彼らのステージはいつでも、採譜するような心持ちで見てしまいます(特に館長)。が、なかなかできない。リハの様子を見ていて、いわゆる音響的な事象の問題とは全然違う何かをチューンアップをしているように感じたのですが(主に学芸員)、本番になるとやはり、周到に整えたそれがベストコンディションで回転しているのが分かって、またひとつ彼らの奥深さを知った次第です。初めて見た大阪のお客さんも度肝を抜かれていれば、企画主として嬉しい限りです。
三番目は初めて演奏を見るキツネの嫁入り。MCでもおっしゃってましたが、ある日突然ボーカル/ギターのマドナシさんから「音源を聴いた、凄く気に入った!」という内容のメールをもらい、こちらからもレコ発出演のオファーを返すというなかなか電撃的な出会いをしたバンドです。新曲だらけだというセットリストは目下の最新作を更に凌ぐプログレ具合で、ひたすらエキサイト。今日的なテンション感で曲を締めるベースがなにげに肝であり、その上で奔放な跳躍をみせる鍵盤/木琴/鉄琴、途中からクリスチャン・ヴァンデにしか見えなかったジャズ度高めの激ドラム、日常の思索に直結した言葉を速射していくヴォーカルとそこに凄い精度で斬り込むコーラス…と、まったくよそでは見かけないフォーメーションで成り立たしめられる表現はユニークのひと言。良い出会いをしました。これから制作に入るという3rdアルバムが楽しみ。
▼最後の我々DOIMOI、温かい皆さんの声に押されてまさかのダブルアンコールまでやらせていただきました。恐縮です。出来も良かったと思います!終了後はCARDメンが押さえてくれたモツ鍋屋でゆっくりして、帰りの足がないCARD清水さんを奈良の実家まで送るというイベントも発生しながら、3時台には名古屋に戻る。フルで打ち上げてもこれだから大阪はいいですね。と運転しないワタシが言ってみます。

21 Feb, 2013

▼昨日うっかり、ひさびさの9時間寝をかましてしまったので元気です。睡眠不足はたまに返上しないと、同じ25時半なり26時なりまで起きてるにしても稼働効率が大違いですね。何かやることはあるし寝てはならん、だが今の自分にできるのはクリックだけだ…というよくわからない状態になってPrymaxe Vintageの試奏動画を延々見て回ったりとか、ここしばらくけっこう酷い感じでした。
極小な筐体でやたらいろいろ揃ってる(かつPrymaxe Vintageが推してる)MOOER AUDIO気になるなあと思っていたら、こないだハポンでライブを見た埋火のベースの人が使ってました。埋火はインディ文学肌フォーク(雑に括ってしまいましたが)にPINK FLOYDが大量投下されたような、端々に思いがけないところのあるバンドでした。勇ましかったなーギターヴォーカルの人。
その日はシラオカとのツーマンだったのですけども、シラオカは今一番あやかりたいソングライティングをするバンドであると足掛け3年くらい思い続けてます。アメイジング。
▼時系列フラフラしますが、2/9福島いわき・2/10東京と続きでおこなわれた、DOIMOIの遅すぎるレコ発ツアー前半、無事成功裏に終了しています。来ていただいたみなさん、協力してもらった出演バンドと会場スタッフの方々、告知を助けてくれたみなさん、心底感謝しております。記録としてダダーッとまとめてみようかと思いましたが、この流れでやると完全に冗長になるので、エントリーを分けて過去の日付の投稿として書いてます。よければどうぞ。(この記事に直リンクで来た方はトップに戻ったうえでさかのぼってご覧ください。)
残る2回も何卒よろしくお願いします!
3/2 (sat.) 大阪 鰻谷 Conpass
open/start 17:30/18:00
DOIMOI, キツネの嫁入り, CARD, 小鳥美術館
adv/door 2,500yen / 2,800yen
3/23 (sat.) 名古屋 今池 Huck Finn
open/start 17:30/18:00
DOIMOI, malegoat, Niard
adv/door 2,500yen / 2,800yen
最近の収穫、サウンドベイ上前津でDANGER DANGER「FOUR THE HARD WAY」、ROUGH CUTT「ROUGH CUTT / ROUGH CUTT WANTS YOU」、多分どこぞのブックオフでJACKYL「PUSH COMES TO SHOVE」、今池P-CAN FUDGEでTHIN LIZZY「THUNDER AND LIGHTNING」(外盤買い替え)。今日はツアー前半まとめで力尽きてもう打ち止めですが、次回更新時は「MIRROR森さんから借りた大量のシールド弾き比べ記」と「NIARDドラムの高早さんがビルダーであるエフェクターブランド・TRIALの歪みペダル4台弾き比べ記」でいく予定です。ギタリストのみなさんよろしくおねがいします。

10 Feb, 2013

▼福島泊からの続き。前日分を見ていない方は先にそちらをご覧ください。
簡単な家庭料理のような朝食が500円でつくということだったので、旅先気分助長のため朝食ありにしてみると、見た目かなり豪勢に無数の小皿が立ち並ぶテーブルに迎えられる。真ん中のお櫃にはいっぱいの白飯があり、「眠い」とか「朝はパン以外ありえない」とかいって絶対全部食べないだろうなこの人達(ほかのメンバー)、と思っていたら、意外にも余裕の完食。
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▼津波被害のあった地域を訪れる機会もなかなかないので、何があったか痕跡だけでも目にしておこうと、小名浜の海岸近くを走ってみるも、復興がしっかり進んでいて海辺には比較的きれいな建物が目立ちました。と同時に、一時的に置いてあるのかと思うような位置に消波ブロックがズラーッと並んでいる所もあったりして、確実に「災害後」であることも実感。
再び常磐道を快調に飛ばして(ペーパードライバーであるワタシ以外が)、往路で見かけたバンダイの本社ビルを再び発見したりしつつ、この日の会場がある渋谷区恵比寿へ。
▼会場のclub aimに着くと、ほどなくMirrorと合流。馴染みのノリに地元のように落ち着く。森さんカスタムのBELDEN8402ケーブル一式を受け取ってリハをし、sgt.にもまみえ、ライブでは初の東京となる同郷のrika siakaiへのフォローもままならないうちに、リハ後必ず耳にする「ヒーコーでもみーのーしますか、シーメーべーたーですか」というドラマー礼一君の定型句に導かれ、ベース篠田君が調べて発見したカフェカルフールでカレーを食べる。篠田君曰く「ここ最近食べた中で一番うまいカレー」であったとの事。
▼開場後、とにかくTシャツが売れてびっくりする。物販スペースに手荷物を預かったりして完全にてんやわんやになっている間に、「ドイモイさんレコ発おめでとうございまーす!!」ジャーン、とsgt.がオンタイムでスタート。崩壊しそうな荷物を整理しつつ必死で見る。気がつけば、17時スタートにも関わらず手狭な場内をぎっしり埋めるお客さんの頭。aimはスッキリしつつもパンチのある外音で相当迫力があり、しなやかさで魅せるsgt.もこの日はハイテンションジェネレータの様相でした。天井知らずなエモさでダイナミックに振れるドラムとバイオリンの傍ら、竿の二人は確実に情景をスクロールさせていて、ダマになることなくズバーンと視界が広がるチームプレイ。物販で横にいたMirror木元さんも曲間に思わず「スゴイねぇ~」と漏らす熱演でした。
続いて名古屋から来てもらったrika siakai。お世話になってる南山大学アメ研のギリギリ現役生デュオです。Mirrorにsgt.とインスト2組が決まったときに、それに匹敵する歌ものをもう1組ということで、まだ東京では知られていないのを承知でオファーした次第。
前世でよほどの目に遭ってきたとしか思えないオルタナデカダンシャンソン(?)的な曲および歌詞の作風と、暴発イタコ時代の二階堂和美ばりの破壊力を誇るヴォーカルとがとにかく圧巻で、期待どおり初見のお客さんを巻き込んでどよめきを起こしていってくれました。盛り上がりまくったというよりは「何事?何者?」となっているうちにセットが終了した感じでしたが、直前に仕込んだというCD-Rも全てハケたようで、卒論直後の慌ただしい時期に無理にご登場願った身としては本当になにより。
3番手Mirrorは4度目の共演とあって、好きなあの曲この曲やってくれた~というミーハー心とともに見る。しかも毎回、スゴイの来るぞと頭で了解している以上のキレで演奏されるので、特に同業のギターはかなり食い入って凝視してます。そして凹む。トラブル対処能力も含めて見習う所だらけ。当人達は「自分らにオシャレ要素はない」とおっしゃってますが、曲のルートとの距離のとり方(←説明不足な表現ですいません)、繰り返す展開の細部の始末などなど、ひねりの深さ設定が絶妙という点で、ワタシがそう呼ぶところの相当なオシャレさがあると思っておる次第です。
ちなみに本編MCのみならず、リハから相当おもしろかったです。ドギャりまくり。
▼出番後ではなく転換中だったと思いますが、以前京都で共演したisolateのドラムの方が物販に来てくれて、「レコ発のお祝いに」と、とんでもないプレゼントをいただいてしまいました。
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EARACHEが誇った伝説のカルトアブストラクトメタルバンド、CONFESSORのピンバッジ(※後ろのCDジャケは参照用)!!しかもダンカンのPUケースに入って。聞けば「デッドストックの品で、ずっと持っていた」との事。こんなものが存在していて、身近な人がそれを所有していて、気前よくプレゼントしてもらえたという3重の驚きに、思わずその場でエーッと叫んでしまいました。とにかく腰を抜かしてこれは何なのかと尋ねている間、説明してくれる表情が本当に嬉しい笑顔だったなあ。励みになるとともに、期待の重みもずっしりと受け取りました。応えるべくがんばります。この場を借りてありがとうございます。
▼最後、自分達の出番では、最新アルバム全曲を収録順に演奏させてもらいました。途中トラブルがあって"誰が傾いているか"のアウトロが演奏不能になったのだけが心残りですが。アンコールでもたくさんの人に声をあげてもらって、本当にここは旅先かと疑う温かさでした。
そのままフロアで手短に打ち上げ。アドリブのきかないワタシに乾杯や一本締めの音頭を振るのは危険だと、メンバーには学んでいただきたい。ここまで読んでも分かる通り、基本、まじめです。
早めの時間設定にしただけあって帰りも普段より1時間くらい早く名古屋(という名のサンフランシスコ)に戻り、風呂は先送りにしてクッタリ就寝。おみやげに「ひよこ」の「焼きぽてと」なるバージョンを買って帰ったけど、以前に買った「塩ひよこ」の方が感動的でした。次も海老名で止まるならそっちにしよう。
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